配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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研究概要 |
本研究は国際学術研究として,韓国慶北大学と,原子炉材料のZr合金の環境依存性,特に大気中,腐食溶液中,純水中でのフレッティング摩耗特性を求めること,および往復すべり試験で腐食摩耗を検討することである. Zr合金の耐食性を静的条件(動電位法)と動的条件(電位急変法)の分極特性から求めると,静的には不動態被膜の形成で良い耐食性を示すが,動的状態では耐食性がないことを得た. フレッティング摩耗の結果においては,試験機に依存するが,Zr合金のクリティカルな振幅が大気中及び蒸留水中で100μmであり,荷重と振幅の増加が摩耗を増加させることを得たが,一部,荷重の増加が摩耗を減少させた.これは摩耗状態がgross-slipからpartial-slipに遷移するためであり,フレッティング摩耗形態図を作成した.Na_2SO_4溶液中でのフレッティングにおいては電気化学的要因が支配的であることを得たが、摩耗痕面積をアノード面積と評価することはそれの過大評価になる. 腐食摩耗については,Zr合金を用い,Na_2SO_4溶液の濃度,電位,荷重,試験片面積を変化させ,機械的摩耗(低電位,及び純水中)と電気化学的摩耗の比率を比較した.濃度の影響は10^<-3>mol/l以下では腐食の影響が無視できること,また,荷重と試験片面積を変えることはアノード/カソード面積比を変えることになり,面積比が大きくなると腐食の影響が小さくなること,フレッティング摩耗では電気化学的要因が大きくなることを得た.また,10^<-1>mol/lの濃度では機械的摩耗は80%以上となり,Zr合金の腐食の影響は小さい.
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