研究課題/領域番号 |
10045041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
上田 充夫 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (20243123)
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研究分担者 |
浦川 宏 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (10183211)
三木 定雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30135537)
梶原 莞爾 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10133133)
BURKINSHAW S リーズ大学, 色素化学科, 助教授
LEWIS D.M リーズ大学, 色素化学科, 教授
佐藤 哲也 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 講師 (20252546)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 染色 / 環境 / 改質 / 染料 / セルロース / 繊維 / 廃水 / 逆ミセル / 化学的改質 / 染料合成 / ナイロン |
研究概要 |
環境低負荷型の染色技術の確立を目指し、以下に記すようないくつかの観点から検討を行った。第1は繊維基質を物理化学的に改質し、染料との相互作用を高めることによって、染色時の染料の繊維基質への吸着性を高め、廃水へ流出する染料の量を減らすことを目指した研究である。セルロース繊維を対象に、種々の改質方法を検討した結果、反応性の種々の改質剤や電磁波あるいは放電を利用する改質方法がこの目的に極めて有効であることを見出した。第2の検討は、染色に用いる溶媒を削減するかあるいは水以外の溶媒に転換し、完全回収再利用を目指した新規な染色法の開発である。通常の染色工程では繊維基質重量の数倍から数十倍量の水を溶媒として用いるが、この廃水量が直接環境への負荷となっている。使用する水の量を減らすことは非常に効果的であるのみならず、水の使用量を減らすことが間接的に用いる染料の利用率の向上にもつながり、資源の有効利用にも大きく寄与する。検討では通常の浸染をパッドバッチ法に転換する方法や、水以外の溶媒を染料溶解媒体と利用することなどを目指した。水以外の溶媒を利用する方法としては、有機溶媒を利用し、親水性の染料をその溶媒に可溶化させるために、界面活性剤逆ミセルを形成させることを検討した。有機溶媒逆ミセルには通常の染料が効果的に溶解できるので、従来の染色機を用いて高能率で染色が行えることを見出した。第3の検討として、活性汚泥法などの通常の廃水処理方法で効果的に廃水中の染料を除去するための、染料の分子構造と除去能率との構造相関を調べた。染料の活性汚泥法による除去能率は染料の分子構造と非常に大きな相関があり、除去能率の高い構造の染料を選択して使用すれば、環境負荷が大きく低減できることを見出した。
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