配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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研究概要 |
シリコン結晶のシェアーモード表面層研削研究と研磨表面層ダメージの非接触・非破壊評価研究の主な研究成果は以下のようである。 (1)研削ホイールを用いた超音波振動複合型シェアモード加工により,単結晶シリコンでも研削抵抗の安定化(加工持続性)と軽減効果を同時に得られることを確認した. (2)従来使用されていたホイールと比較して,a)砥粒分布密度,b)砥粒サイズ,を自由に設計・製作することができ,c)砥粒突き出し高さ,d)砥粒結晶方位,を揃えることができるETチップ(微細溝付きダイヤモンド工具)を考案した。 (3)2×2mmの単結晶ダイヤモンドにピッチ20μm,砥粒に相当するポスト5×5μmのETチップを試作し,単結晶シリコンの超音波振動を複合したフライカット実験を行なった結果,実質切込みが0.2μm以下においてシェアモード加工が可能であった。 4)超音波振動を複合したときの,ETチップ上の非調和振動型ポスト(砥粒に相当する)配列の設計方針を明らかにした.すなわち,ETチップ上の進行方向に対してわずかな傾斜角(約O.5度)を設けて,1個のポストが材料へ切込む深さを各材料の臨界切込み深さ以下になるようにした。 (5)研磨ダメージの測定評価法として、従来提案してきたUV/ミリ波PCD法やPPCA(Pulse Photo-conductivity Amplitude)法に加えて、新たに表面電位法、光導電周波数応答法、電子ビームトモググラフィ法の新たな創出を行った。 (6)CMP研磨圧力を変えて、圧力-研磨ダメージ特性を表面電位法とPPCA法で測定した結果、両者は良く一致し、65g/cm2の研磨圧力で最小の研磨ダメージなることが分かった。 (7)市販のULSI用の鏡面仕上げSiウェーハのSMPダメージをUV/ミリ波PCD法で測定した結果、そのダメージがMOSトランジスタのゲート酸化膜の電圧耐性を劣化していること、3回のSCl洗浄でそのダメージを除去できること、そのダメージ深さは21nmであることが分かった。 (8)電子ビームによる表面層トモグラフィの可能性を理論計算的に詳細に検討し、10ps以下の電子ビームパルスを用いれば0.1μmの深さ分解能をもつトポグラフィの実現可能性を示した。
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