研究課題/領域番号 |
10101001
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研究種目 |
特別推進研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
物理系
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研究機関 | 呉大学 |
研究代表者 |
吉城 肇 呉大学, 社会情報学部, 教授 (40044771)
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研究分担者 |
戎 健男 神戸大学, 理学部, 助手 (50090543)
加美山 隆 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50233961)
武藤 豪 高エネルギー加速器研究機構, 物構研・中性子源研究系, 助手 (90249904)
増田 康博 高エネルギー加速器研究機構, 物構研・中性子源研究系, 助教授 (60150009)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
306,700千円 (直接経費: 301,000千円、間接経費: 5,700千円)
2001年度: 24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
2000年度: 106,000千円 (直接経費: 106,000千円)
1999年度: 99,000千円 (直接経費: 99,000千円)
1998年度: 77,000千円 (直接経費: 77,000千円)
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キーワード | 超冷中性子 / 電気双極子能率 / 超流動ヘリウム / 超伝導微粒子 / 時間反転 / スーパーサーマル / バリオン数非保存 / 超対称性 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 多国籍 / スーパーサーマル法 / 超対象性理論 / 超伝導磁気シールド / 超対称性理論 |
研究概要 |
平成10年度に於いては同8年迄の重点領域研究の結果を受けクライオスタットの改良が開始され、また実験候補地としてILL, PSIが物色された。その結果edm測定で最高の実績をもつSussex大学とRNLとの提携が進められSussex, ILLの若手研究者の訪日が実現した。平成11年は6月から超伝導ソレノイドの冷却を開始し7月25日頃用意された超伝導ソレノイドが永久電流モードに入り、必要な磁場10mGが超安定度で発生している事を確認した。その間Sussexグループとの協力関係に前進があり、以上の結果平成11年8月30日にSussex大学と連名でCryoEDMを目指した実験プロポーザルがILLに行われ、10月半ば組織委員会で正式に認められた。9月20日に文部省の実地調査を受けた。12月半ばよりクライオスタット(CoolingTowerII)の試験が行われ平成12年2月4日に液体ヘリウムの温度は0.48Kを記録した。平成12年3月15日前年8月のプロポーザルの確認文書がILLに送付された。同4月委員会はこのプロジェクトに40日のビームタイム割り当てた(11.22-12.7,3.15-4.10)。これを受けてRALでメンバー13人が会した。かくて実験機器を英国とフランスに送ることが12年夏より始まった。改良を行ったCoolingTowerIが6.29に完成し7.10他の品目約100点と共に日本から発送された。8.7-21,9.7-23,11.9-12.15に渡欧し11.22からビームの建設に携わった。明けて13年3月第三者の予想以上に大量のUCNの発生を確認しスーパーサーマル法の有効性を世界に示した。ただしILLのH53ビーム強度が仕様の1/60しかないことも発見された。この結果は6月ロシアのプーシキン市で発表された。平成14年1-3月に新たにvelocity selectorをビームに挿入することにより入射中性子波長対UCN発生率を観測して超流動ヘリウムに関する物理学的成果を得た。照射により得たUCN密度は8/cm^3,発生率0.7/cm^3/sで従来の記録を大きく塗り替えただけでなく、修復されたH53ビームを使えば500ヶ、H112で約3000ヶ/cm^3が見込まれ、測定可能な領域として10^<-28>e.cmが見えてくる。平成10年,この実験新規申請にあたり研究目的としたedm値10^<-26>e.cmは、昨年Sus-sexグループによって達成された(PRL82(1999)904)。しかし同グループはUCN源の微弱を理由にここで常温測定を中止しCryo-EDM測定に移行することになった。一方研究分担者の戎は中性子源を更新して測定を行うことにより、準安定超伝導粒子による中性子の検出の研究を昨年度に引き続き行い、何ら疑う余地のない中性子の確定的検出に成功、これによって中性子はもとよりダークマターなどの中性粒子の検出方法の道が大きく開けた。
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