研究課題/領域番号 |
10116101
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
長崎 暢子 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (70012979)
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研究分担者 |
柳沢 悠 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20046121)
広瀬 崇子 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20119431)
絵所 秀紀 法政大学, 経済学部, 教授 (10061243)
押川 文子 国立民族学博物館, 地域研究企画交流センター, 教授 (30280605)
小谷 汪之 東京都立大学, 人文学部, 教授 (00086943)
秋田 茂 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (10175789)
水島 司 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70126283)
松本 脩作 日本貿易振興会アジア経済研究所, 図書資料部, 主幹
藤井 毅 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20199285)
中里 成章 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30114581)
内藤 雅雄 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (00014506)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
191,300千円 (直接経費: 191,300千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 67,600千円 (直接経費: 67,600千円)
1999年度: 65,700千円 (直接経費: 65,700千円)
1998年度: 55,000千円 (直接経費: 55,000千円)
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キーワード | 南アジア / インド / パキスタン / ヒンドゥー主義 / 環インド洋世界 / ジェンダー / 移民 / 冷戦体制 / 1990年代 / 経済自由化 / グローバリゼーション / ネットワーク / 環境 / 南アジアの構造変動 / 開発 / アジア系移民 / 社会変動 / 南アジアの政治改革 / メディア / チベット / 生活の質 / 現代アジア / 国民国家 |
研究概要 |
本研究は、特定領域研究「南アジア世界の構造変動とネットワーク-多元的共生社会の発展モデルを求めて-」の総括班「現代南アジアの動態的変化の総合的考察」として、平成10-12年度は領域全体、各班の連絡、および総括を行い、かつ国内、国際会議を担当してきた。平成13年度は、そのまとめのための活動、叢書の編集活動を行った。本研究全体の成果は大略以下の4点である。 1.実証的・理論的分析が格段に精緻化された。経済自由化・開放政策後の市場経済と政府介入の関係、企業、労務管理・労働意識の変化などをミクロ的、マクロ的に分析し、特に農業労働市場の統計分析、工場労働者意識調査、現地データと衛星データを結合した環境の長期変動分析などで国際水準を超える成果を得た。 2.斬新な視角により、現代南アジアの再評価がなされた。戦後世界システムの規定要因を、冷戦体制を支えた米ソの軍事力・生産力にみるのでなく、東アジアの工業化・アジア太平洋経済圏の興隆にみることによって、インドの工業化戦略が重工業優先・労働集約的産業軽視であった問題や、その閉鎖的な貿易・通貨政策の失敗が90年代以前のインド経済を開放的地域交易圏からとり残される結果を生んだことが明らかにされた。 3.多元的共生は、民族運動において、インドの伝統のなかから「真理の多様性」として発掘されたことが解明された。また生態環境と適合的なインド伝統的農法の解明、1980年以降の農村地域における非農業雇用の拡大がむしろ植林の拡大を促進し、下層民のエンパワーメントにつながったことなど、現代的な環境保全要因の考察によっても追求された。 国内、国際シンポジウムにおける印パ、欧米の研究者との交流や、インドのネルー大学における日印シンポジウムなど成果報告数と交流は、目覚しく進展した。成果の一部は、『現代南アジア』(全6巻 東京大学出版会)として平成14年に刊行予定。
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