研究概要 |
平成10年度の気球実験はロシア側の事情により行わず、データ解析に重点をおいた。これまで日ロ共同気球実験は平成7年度より7機の放球を行い、6機の回収に成功した。 そのため、平成10年度はデータ解析のためのコンピューター環境の整備に重点をおき、エネルギー決定システムの構築、検出効率シュミレーションのプログラム作成を行った。 その結果、4機分のデータ解析がほぼ終了し、これらの結果は研究成果にもまとめてあるように、Nuclear Phys.,COSPAR prceedingsに報告した。 特筆すべきことは、陽子成分は過去の観測結果(JACEE,SOKOL他)とよく一致しているが、ヘリウム成分はファクター2程度強度が低い。我々の結果と低エネルギー領域の過去のデータを接続させると、陽子成分とヘリウム成分のエネルギースペクトルは大体平行で、ベキは微分形で2.8であった。
|