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転位のピン止め原始からのトンネル離脱と電子摩擦の影響

研究課題

研究課題/領域番号 10120224
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

小杉 俊男  広島大学, 理学部, 講師 (10153545)

研究分担者 中道 功  理学部, 助手 (40142335)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード転位のトンネル効果 / 転位-ピン止め原子相互作用 / 内部摩擦 / 応力振幅依存 / マクロな系のトンネル効果 / 摩擦の影響
研究概要

今年度は特に、理論的枠組みの構築に大きな進展があった。すなわち、転位と不純物原子の相互作用を弦とピン止めポテンシャルの相互作用としてモデル化しトンネル効果における重要なパラメーターである有効振動数、有効質量、クロスオーバー温度の表現を得た。具体的には、転位と不純物原子の相互作用エネルギーが実験から決定された0.1eV程度の大きさの場合、有効振動数は相互作用エネルギーに比例して変化することが分かった。これは有効質量が相互作用エネルギーの平方根の逆数に比例して変化することを意味する。またクロスオーバー温度は有効振動数に比例すると考えられるので、相互作用エネルギーに比例して大きくなることが分かった。具体的に評価すると、クロスオーバー温度はアルミニウムの場合、相互作用として0.1eVを仮定すると約0.5Kとなり実験値(0.4〜0.7K)とよく一致する。次に、弦とピン止めポテンシャルの相互作用をより直観的かつ視覚的に理解するため、バネでつながれた3質点モデルを用いてシミュレーションを行った。その結果、ポテンシャルとして0.leV程度の値を仮定すると、その離脱経路は主に中心の質点が運動するような準1次元的な運動によることが分かった。これは弦の場合、有効質量として弦全体でなく弦の中心部の質量をとる考えを支持する。実験的には、0.1KまでのPb結晶の内部摩擦の応力振幅依存性測定(ADIF)のため、試料容器の作製、改善を行った。今後Pb単結晶を用いて0.1Kに至る測定を行ってトンネル過程へのクロスオーバーを観測する予定である。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小杉俊男: "結晶転位のピン止め原始からのトンネル効果" 金属. 68. 983-991 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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