研究課題/領域番号 |
10122208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木塚 徳志 名古屋大学, 難処理人工物研究センター, 講師 (10234303)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 原子過程 / 高分解能電子顕微鏡 / その場観察 / 変形 / 破壊 / 接触 / 合金化 / ピエゾ素子 |
研究概要 |
微細粒超塑性変形において支配的な役割を担っている粒界すベリの構造変化を原子レベルで知ることができれば、超塑性変形の機構を直接理解できるはずである。この観点に立ち0.1nmの空間分解能とミリ秒の時間分解能をもつ高分解能電子顕微鏡を用いて、粒界すベリをその場で原子直視的に観察する手法を開発した。 非晶質酸化物層を含むシリコン粒界の粒界すベリ挙動を原子直視的に観察した。試料は接合によって作製した。接合前のシリコンチップ表面は、厚さ1nm程度の非晶質シリコン酸化物で覆われていた。ピエゾ駆動によって片側の試料を、接触方向に動かして、2つのシリコンチップを接合すると、非晶質シリコン酸化物を粒界層とする1つのシリコン粒界が形成された。中間層の厚さは約2nmであった。2つのシリコンチップを引き離すと、シリコン酸化物/シリコン酸化物接合境界ではなくシリコン結晶/シリコン酸化物境界、もしくはシリコン結晶内部で破断した。 いずれの場合にも、破断した境界には清浄表面が現れた。これらの結果から、常温接合によって作製した非晶質シリコン酸化物を粒界層にもつシリコン粒界は十分な接合強度をもっていることがわかった。この粒界の片側のシリコンチップを、粒界面と平行に変位させ、粒界すべりを起こさせた。変位の大きさに応じて、この非晶質シリコン酸化物層が粘性流動的に変形することがわかった。このとき非晶質粒界層の両側のシリコン結晶は弾性変形するが、格子のすべりは起きず、塑性変形はしなかった。変位によって導入された歪みはほとんど粒界層の変形によって緩和すると結論された。
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