研究課題/領域番号 |
10123222
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
福井 泰好 鹿児島大学, 工学部, 教授 (00117540)
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研究分担者 |
熊澤 典良 鹿児島大学, 工学部, 助手 (60284907)
岡田 裕 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (50281738)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 傾斜機能材料 / 半溶融加工 / 金属間化合物 / 溶湯後方押出し法 / ニアネット加工 |
研究概要 |
継続的に改良を加えてきた自製の真空遠心鋳造装置を用いて遠心力法により作製するAl-Al _3NiFGMとAl-Al_3Fe FGMの2種類の外径90mm、長さ90mm、肉厚18mmの厚肉円筒管を作成した。これを半径方向に垂直に4等分し、約600℃での熱間鍛造にて厚さ方向に組成傾斜を有する平板にした後、切り出したビレットを自製のコンテナ中に入れ、650℃〜690℃の間、10℃毎の設定温度に30分間保持した後、プレス加工を行い溶湯後方押し出し法にて、外径38mm、底の肉厚5mm、壁厚〜3.5mmのFGM中空容器を成形し、その組織の流動状態と組成傾斜を調べ、半溶融加工の可能性とその最適加工条件を求めた。 Al-Al_3Ni FGMにおける最適加工温度は660℃であった。このとき、Al _3Ni粒子全体の微細化と滑らかな組織の流動の様相を観察することができる。660℃より加工温度が低いとビレット自体が硬くてプレスできないし、加工温度が高いとポンチ接触部近傍でのみAl_3Niの微細化と流動の様相が観察でき、容器底の厚さ方向中間部に微細化していないAl_3Niが残留する。この微細化しないAl_3Niが残留する傾向は、加工温度が高くなるほど顕著になる傾向が認められる。 Al-Al_3Fe FGMでは、Al-Al_3Ni FGMの660℃におけるような金属間化合物すべてが微細化した組織を得ることはできなかった。最も微細化が達成されている割合の大きい組織は660℃での結果と思われ、それより加工温度が低いとビッレトが硬すぎて加工できないし、高いとAl_3Fe同士の間隔が狭まって凝縮されるのみでありAl_3Fe粒子の微細化は達成されない。
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