研究課題/領域番号 |
10125209
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
武田 猛 東京農工大学, 工学研究科, 教授 (40111455)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | チタノセン(II) / チオアセタール / カルベン錯体 / 閉環メタセシス / 複素環化合物 / アルキル化 / 14族金属水素化物 / シクロペンタノン |
研究概要 |
本研究ではチオアセタール、あるいはgem-二塩化物と二価チタノセンから調製されるチタン-カルベン錯体の反応について検討し、以下に述べる新しい有機合成反応を開発した。 1. 不飽和チオアセタールの環境反応;二重結合を持つチオアセタールを二価チタノセンで処理すると閉環メタセシス反応が進行し、相当するシクロアルケン・不飽和環状エーテルが生成することを見い出した。 2. 分子内カルボニルオレフィン化反応による複素環化合物の合成;分子内にチオアセタール構造を持つチオールエステルに低原子価チタン化合物を作用させるとカルボニルオレフィン化が進行し、5-アルキル-2,3-ジヒドロフランが得られることを見い出した。この化合物は光照射によって5-アルキリデン体に異性化することを見い出した。 3. 14族金属水素化物との[2+1]カルベノイド挿入反応;チタン-カルベン錯体にトリアルキルシランなど14族金属水素化物を作用させると相当するテトラアルキル14族金属化合物が得られた。ビニルカルベン錯体を用いた場合にはアリル金属化合物が生成した 4. シクロブタン誘導体の合成と反応;シクロブタノンジフェニルチオアセタールから調製されるカルベン錯体とカルボニル化合物からアルキリデンシクロブタンを合成し、その酸化・環拡大により置換シクロベンタノンを得た。 5. ビニルカルベン錯体のアルキル化反応;チタン-ビニルカルベン錯体は第三級ハロゲン化アルキルと特異的に反応し、アリル系の多置換側がアルキル化された置換生成物を位置選択的に与えることが判った。
|