研究課題/領域番号 |
10125225
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
平尾 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116088)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 一電子還元 / 触媒 / 可逆的レドックス / バナジウム / アルジミン / ジアステレオ選択性 / 立体化学制御 / ビナコールカップリング |
研究概要 |
低原子価遷移金属を用いた一電子還元プロセス反応では低原子価遷移金属の再還元が困難なため、一般に量論量以上を必要とする。我々は、バナジウムやチタンの一電子レドックス特性を活用することで、高ジアステレオ選択的ピナコールカップリング反応が起こる触媒系を初めて構築した。 本触媒システムにおいてベンズアルデヒド由来のアルジミンのカップリング反応にも適用でき、亜鉛およびトリメチルクロロシラン共存下、バナジウム錯体を触媒として反応させたところ、高収率、高立体選択的にl,2-ジアミンが得られた。その立体はmeso体が優先し、従来報告されている立体化学と異なることが判明した。バナジウム化合物としては、Cp_2VCl_2のようなシクロペンタジエニル基で置換されたものが触媒として効率良く作用した。溶媒の選択が重要であり、一般的に用いられる塩化メチレン、THFといった溶媒では収率、選択性がともに低下した。反応にはクロロシラン類を共存させることが必須であり、PhMe_2SiClを用いた場合に最も良い結果を与えた。クロロシラン類は、単に触媒を生成物を遊離させるために必要であるだけでなく、触媒システムを構築する上で、また、ジアステレオ選択性を発現するためにも、複合的な役割を果たしているものと推測される。 本触媒系は一般性を有しており各種置換基を有するアルジミンに適応できた。立体選択性は窒素上の置換基によっても影響された。例えば、イソプロピル基、ヘキシル基、フェニル基といったかさ高い置換基を用いた場合には選択性に大きな低下が見られた。窒素上の置換基としてアリル基を用いた場合、高立体選択的にジアミン(meso/dl=92/8)が得られた。
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