研究課題/領域番号 |
10125242
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
白濱 晴久 関西学院大学, 理学部, 教授 (00000802)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | アクロメリン酸 / 立体選択的ピロリジン環形成 / ラジカル反応 / メトキシメチルアミド / タキソール / ケタール化 |
研究概要 |
1。 アクロメリン酸類縁体の新合成法開発; トリフロロアセトフエノン存在下に光照射して、ベンジル位にラジカルを発生させ、αβ-不飽和エステルで受けてC-C結合をつくり、ピロリジン環を構築する方法が殆ど完成した。本法の問題点はピロリジン環形成に際し3,4位のサイドグループがシスの立体配置をもつ様に構築することである。4-[2-(2-メトキシフェニル)エトキシ]アクリル酸エステルを使ったモデル実験ではメチルエステルでもトランス体が優り、エステル部が大きくなるとトランス体が主生成物となった。しかし、本反応を3-[2-(2-メトキシフェニル)エチル]-4-(2-メトキシカルポニルビニル)-2-オキサゾロンに適用したところ目的の反応は殆ど進行しなかったが、KFを加えることで収率が50%程度となり、またシス:トランスは1:1となった。KFの作用については不明のままであるが、エステル部をメトキシメチルアミドにかえベンゼンを溶媒にしたところ、シス体が98%にまで向上した。しかし、シス体が多くなるに従い全収率が下がってくるので、この点の改良を検討中である。アミドは収率良く加水分解され、この段階で、最も活性の強い類縁体MFPAの通算収率が約25%となった。 2。 タキソール合成法の検討: (5+2)反応によって骨格を作る経路と(4+2)反応でC環を構築する経路の二つを検討する予定であったが、その原料合成が途上にあるため、まだ鍵反応は検討していない。しかし、原料合成上でケタール化し難いケトンのケタール化にフマール酸などのジカルボン酸の添加が有効であることがわかり、一般化を検討中である。
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