研究課題/領域番号 |
10126208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
西村 淳 群馬大学, 工学部, 教授 (10107352)
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研究分担者 |
瀧上 昭治 群馬大学, 機器分析センター, 助教授 (70143203)
中村 洋介 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助手 (60261864)
岡田 行弘 群馬大学, 工学部, 助教授 (80211118)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ホスト・ゲスト化学 / 分子内[2+2]光環化付加反応 / カリックス[4]アレーン / キラル認識 / デンドリマー / スチレン誘導体 / フェノール誘導体 / イオノファー |
研究概要 |
スチレン誘導体の分子内[2+2]光環化付加反応を経て合成されるカリックス[4]アレーンは、新規な母体構造を有し、その特徴は架橋鎖によりコーン配座に固定された剛直な分子骨格となっている。その結果として、四つの水酸基に一、二、ないし三つの置換基を導入するとそれぞれがキラル分子になるというユニークな特徴を持つ。 本年度は、これらキラルカリックスアレーンを用い、分子内にイオンや有機物を捕捉できる官能基を有する分子の設計及び樹状分子へ変換可能な官能基の導入法の開発を中心に検討を行った。 1) 分子内に捕捉部位となる官能基を有するキラルカリックスアレーンの合成はカルボキシル基やホウ酸に変換可能なブロムベンゼン部位を、また水酸基に変換可能なアニソール部位を含むジトシラートをそれぞれ調製し、導入を試みたところ対応するエーテル体が収率72-53%で得られた。 2) キラルな樹状分子への変換を目指して、酢酸エチル残基を導入したのちアミノアルコールと反応するとほぼ定量的に対応するアルコールが得られることがわかった。また、得られたアルコールは水酸基の数がそれほど多くないにもかかわらず、MeOH/水系に可溶であることが確認できた。一方、かさ高い3置換ベンゼンを構成単位とする側鎖を導入した場合、対応するエーテルを収率71-87%で与えた。しかし、立体的な要因のためか世代の進んだ大きな側鎖の導入の際には収率の低下が認められた。 3) カリックスアレーンダイマーを目指して、キラルなジトシラートとジオールを反応したところ、収率21%で目的のダイマーが、唯一の生成物として得られた。
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