研究課題/領域番号 |
10126210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤嶋 昭 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30078307)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 微粒子膜 / 3次元構造体 / 光界面反応 / 酸化チタン / 光触媒 / 環境浄化 / 移流集積法 / 微細構造 |
研究概要 |
酸化チタンを用いた光触媒は、環境浄化への実用段階に入ってきているが、まだ解明されていない光触媒反応の詳細なメカニズムを、特に酸化チタンの表面上のナノスケールの反応を明確化することは急務であり、それにより光触媒能がもっと効率よく働く構造が創成出来ると考え、さらにこの膜をどのように作り上げいくかという技術的問題もあった。 そこで、本研究は、光触媒として注目されている酸化チタンを用いた3次元構造体を作製し、その光界面反応を利用して、微小空間が触媒反応とどのような働きをするか、またどのような応用が出来るのかを検討し、研究を遂行してきた。具体的には、高分子微粒子もしくは無機微粒子を用いて移流集積法によって、規則構造を有する膜を作製した。その膜を鋳型として酸化チタンを焼成し、目的の3次元構造体を得た。この構造体のサイズはサブミクロンからナノメートルを目標として、微小空間のマイクロケミストリーの場として応用することができた。以下に研究成果を述べる。 1. 高分子微粒子また無機微粒子を鋳型とする酸化チタン光触媒薄膜の作製 数十ナノから光波長である数百ナノメートルのオーダーでの3次元構造体を作製することが出来、作製した薄膜の微細構造パターンを変化させ、多様性のある膜を検討してきた。さらに、その触媒効率を検討し、他の膜との比較をすることにより、作製した膜の有効性を見いだした。 2. 界面反応の検討 マイクロケミストリーの場として、様々な化学反応を酸化チタンポッケトセル内で行い、微小空間内での拡散律速などの問題で左右されていた反応中間物質の発生効率変化を検討し、研究を重ねてきた。さらに酸化チタンポケットセル内での分解反応、合成反応の研究を行うとともに、単一セル内での反応過程を検討してきたが、ほぼ初期の目的を達成することができた。
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