研究課題/領域番号 |
10126213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
渡辺 敏行 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (10210923)
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研究分担者 |
戸木田 雅利 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助手 (30301170)
宮田 清蔵 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (90015066)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 非線形光学 / 光波マニピュレーション / 液晶性高分子 / 極性カイラルネマティック液晶 / ポリペプチド / 光第二高調波発生 |
研究概要 |
我々は、何種類かの剛直な芳香族ポリエステルが、分極処理せずとも2次の非線形光学を示すことを見出した。この高分子はその非対称的な構造から、特に配向した試料においては、その非線形分極が主鎖と平行方向であることを確認した。そこで、我々は芳香族ポリエステルに類似した棒状剛直な高分子としてポリペプチドを取り上げ、その2次の非線形光学特性について検討した。ポリペプチド(PBLG)はコレステリック液晶となっており、らせんピッチと同程度の波長の光を選択反射する性質がある。そこで、この液晶を一種のグレーティングと考え、内部共振器型の波長変換素子を作製した。溶媒の蒸発条件を制御して、らせんピッチの分布が形成されているフィルムを作製し、そのフィルムに垂直にNd:YAGレーザーを照射し、試料を移動することにより異なるらせんピッチに対応するSHG強度を測定した。丁度SHGの波長(532nm)に対応するらせんピッチが液晶中に形成された場所にYAGレーザーを照射すると、自己組織型共振器内でSH光の電界強度分布が増大するために変換効率が飛躍的に増加することが判明した。しかし、SH光とらせんピッチが一致しない場合は、らせん構造によって非線形分極がキャンセルされるために明確なSH光は観察できなかった。温度によりらせんピッチが変化するサーモトロピック液晶、ポリ(γ-ベンジル-ドデシル-L-グルタメート)(PBDoLG)を合成した。SHGの波長532nmと同程度のピッチを有している温度、約141.3℃でSHG強度の増大が得られた。
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