研究課題/領域番号 |
10126215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
畑中 研一 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (70167584)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 二糖 / 交互共重合体 / ヘテロ多糖 / グリコシル化 / トリクロロアセトイミデート |
研究概要 |
平成10年度は、交互に配列したヘテロ多糖として、β(1→3)結合とβ(1→4)結合を交互に有するグルコピラナンに焦点をあて、合成することとした。ここで、モノマーとなる二糖を設計する際、二通りの経路を選択することが可能である。一つ目の経路は、β(1→3)結合したグルコースニ量体(ラミナリビオース)に適当な保護基を位置特異的に導入することによりCー4′位(二糖のうちの非還元末端ユニットのCー4位)をグリコシル化される位置とする(通常の場合、Cー4′位だけをフリーの水酸基とする。)経路である。その後、Cー1位(二糖のうちの還元末端ユニットのCー1位)を活性化してグリコシル化反応を行うことによりラミナリビオース間にβ(1→4)結合を形成させ、二種類の結合を交互に有するグルコピラナンを合成する。もう一つの経路は、最初の経路と全く逆の結合を用いる。即ち、β(1→4)結合したグルコースニ量体(セロビオース)に適当な保護基を位置特異的に導入することによりCー3'位をグリコシル化される位置とする経路である。 セロビオースのCー3′位に選択的脱保護可能な保護基を導入することを念頭において、グルコースのイソプロピリデン化、ベンジル化、脱イソプロピリデン化により3ーOーベンジルグルコピラノースを得、これをアセチル化、Cー1位の選択的脱アセチル化とトリクロロアセトイミデート化によりCー3位にべンジル共を有するグルコシルドナーを調製した。一方、グルコースのトリフェニルメチル化(Cー6位の一級アルコールのみを選択的に反応させる)、アセチル化、脱トリフェニルメチル化を行うと、アセチル基の移動反応を狩って、Cー4位にフリーの水酸基を有するグルコシルアクセプターを調製した。このようにして調製したグルコシルドナーとグルコシルアクセプターを縮合させることにより、Cー3′位にベンジル基を有するセロビオースのへプタアセテートを合成した。
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