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水素結合性高分子コンプレックスを形成する新高分子の構造制御とその動的挙動

研究課題

研究課題/領域番号 10126253
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関上智大学

研究代表者

讃井 浩平  上智大学, 理工学部, 教授 (30053664)

研究分担者 青木 隆史  上智大学, 理工学部, 助手 (80231760)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード感温性 / 相転移挙動 / 水素結合 / 高分子コンプレックス / ウラシル基 / ハイドロゲル / DDS
研究概要

精製水中のPAUは、低温側では沈澱するものの、約60℃付近でその透過率が増加し始め、約75℃で完全に溶解する性質を持つ。これは、精製水中のPAUが、低温下では分子間でコンプレックスを形成し脱水和状態を維持したために水に不溶化し、高温側ではその高分子間コンプレックスが解離して高分子鎖が水和状態をとり、水に溶解したものと考えられる。低温側で不溶化し高温側で溶解した傾向は、精製水中と生理条件を持ったリン酸緩衝溶液(PBS,pH7.4)中で同様であった。
さらに、このAUを含むハイドロゲルは低温下では収縮した状態を示し、15℃付近より急激に膨潤し始めて約30℃より膨潤度の上昇変化は緩やかとなった。すなわち、このハイドロゲルがPBS中においても、低温側で収縮し高温側で膨潤する温度応答性を示すことが分かった。
10℃〜30℃間に温度を変化させた場合の、このハイドロゲルの膨潤・収縮挙動を調べた。調製したハイドロゲルを乾燥デイスクとして打ち抜き、モデル薬物であるケトプロフェンの水-エタノール混合溶液に1日浸した。その後、再びゲルを乾燥させ、ケトプロフェンを含んだゲルを作製した。このゲルを、10℃で45分間、30℃で15分間交互に保温して、ゲルより溶出した水溶液の258nmにおけるUV吸収を調べ、温度変化に伴う薬物放出速度を算出した。ハイドロゲルは、精製水中とPBS中でそれぞれ10℃で収縮して30℃で膨潤し、その膨潤・収縮変化の可逆性はほとんど変わらなかった。さらに、10℃〜30℃の温度変化に対する、PBS中におけるハイドロゲルからの薬物放出は、30℃で薬物を放出し、10℃で放出が停止する、膨潤度変化に対応した薬物放出パターンを示し、新規DDS担体としての可能性が期待された。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takashi Aoki: "Phase-transition changes of pdy(N-(S)-sec-butylaerylamide-co-N-isopropylacrylamide)in response to amino acids and its chiral recognition" Reactive & Functional Polymers. 37巻. 299-303 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 青木隆史: "機能性超分子の設計と将来展望" (シーエムシー) 緒方・寺野・由井監修, 6 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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