研究課題/領域番号 |
10127216
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 新男 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 教授 (50159068)
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研究分担者 |
藤原 康文 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (10181421)
市田 正夫 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助手 (30260590)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 自己組織化InAs量子ドット / 走査トンネル顕微鏡 / 走査トンネル分光 / 原子間力顕微鏡 / 多重量子井戸 / 量子サイズ効果 |
研究概要 |
走査トンネル顕微鏡/分光(STM/STS)を用いて、量子井戸の断面構造、基板上の量子ドットの構造と分布を調べるとともに、単一量子ドットの電子状態、界面単位などを調べる研究を行った。 1) 微傾斜GaAs(001)基板上InAs量子ドットの形成 ドット形成に対する微傾斜面の影響を調べるために、[010]方向に1〜6゚傾斜した微傾斜GaAs(001)基板上にInAsドットをMBE成長させた。超高真空チャンバー内で試料を加熱蒸発させることによってAsキャップ層を取り外し、InAsドットのSTM像を観測して、ドットの高さ、サイズ、密度を調べた。 微傾斜GaAs(001)基板を用いることによって、ドット直径を小さくすることができるが、同時に高さも減少してより2次元的になり、ディスクに近づくことがわかった。 2) STSによる単一InAs量子ドットの評価 GaAs(001)基板上にMBE成長させたInAsドットとwetting layerの電子状態をSTSによって調べた。高さが5nmのドットの場合、ギャップの値は約1.3eVになるのに対し、wetting layerのスペクトルは約1.5eVのギャップを示し、その値はドットよりも大きい。これらの値は低温のフォトルミネセンスから予想されるギャップの値とほぼ一致することから、STM/STSによって、構造と対応させながら個々のドットのギャップを評価できることがわかった。 3) InGaAs量子井戸の断面STM観察 InGaAs/InP多重量子井戸の断面STM測定を行い、量子井戸の厚さに対応した縞状のSTM像を観測した。量子井戸構造の断面STM像の測定は可能になったが、STS測定によって電子状態の情報を得るには到っていない。
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