研究課題/領域番号 |
10128104
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鈴木 祥之 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50027281)
|
研究分担者 |
後藤 正美 金沢工業大学, 工学部, 助手 (40170469)
浦 憲親 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (50064473)
鎌田 輝男 福山大学, 工学部, 教授 (30026091)
福本 和正 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (50149522)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | 木造住宅 / 土塗り壁 / 壁倍率 / 耐震性能 / 実大試験 / 壁土 / 地震応答解析 / 補強 |
研究概要 |
本研究は、木造住宅における土塗り壁の耐震性能を実験・調査研究により明らかにし、従来の耐震性評価に再検討を加えることを目的として、以下のように3つの分担課題に分類して実施した。 1. 壁土試験法の開発と力学特性の評価 土塗り壁に用いられる土の一般に実施されている配合を各地域でサンプル調査し、フロー試験等を行った。また、壁土は一般に乾燥収縮が大きいため、通常の材料試験法が適用できないため、試験片の製作方法の開発を行うとともに、壁土の比重、含水率、せん断強度、引張強度、圧縮強度などカ学的特性と経時変化を調べた。 2. 土塗り壁の耐震性能評価と耐震補強法の開発 実大土塗り壁の耐震性能実験を実施した。ここでは、(1)軸組構造部分、(2)壁下地、(3)壁厚など土塗り部分、壁の種類、(4)壁幅、(5)載荷方法の違いに注目し、さらに各試験体毎にばらつきを考慮した。壁下地、壁土の配合や塗り厚、軸組構造などによる耐震性能への影響を明らかにするとともに、耐震性能の向上や施工法の改善を計る方策と併せて既存土壁の耐震補強法の開発を行った。また、実大実験と縮小模型実験との対応関係を導くことによって、各種土壁の耐震性能が簡便な実験によって評価し得るように、縮小模型の土塗り壁を用いて耐震性能を評価し得る実験法を開発した。 3. 土塗り壁の耐震性能規定化 上記の各種土塗り壁の耐震性能実験の結果を設計用資料としてまとめ、土塗り壁の耐震性能評価の見直しを行った。また、これら実験結果を基に在来構法木造住宅の動力学モデルを構築して地震応答解析を実施し、木造住宅の地震応答性状と破壊過程を調べ、必要とされるベースシア係数などを求めた。今後、各種土塗り壁の耐震性能実験を実施すると共に、土壁の耐震性能評価法と設計・施工法を確立して性能規定型設計法に適合し得る土壁の性能規定化を計る。
|