研究課題/領域番号 |
10128203
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
源栄 正人 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90281708)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 強震動予測 / 断層の不均質滑り / 断層滑りの空間相関 / 非定常ランダム応答 / エネルギー入力スペクトル / 速度応答スペクトル / 深部地盤構造 / 長町-利府断層 |
研究概要 |
直下地震により発生する地震動予測において、震源の不均質性や地盤の不整形性を考慮する必要があることは兵庫県南部地震やノースリッジ地震の経験からも重要性が指摘されてきている。 本研究では、まず、震源断層に空間相関をもつ不均質滑りを考慮した強震動予測法の検討を行った。長周期成分に対しては断層面に空間相関をもつランダムな不均質滑り分布を考慮し、伝播経路や不整形地盤構造は決定論的に取り扱うことによって非定常ランダム応答理論を適用する方法を、短周期成分に対しては従来の統計的波形合成法やランダムな不均質性を考慮した半経験的波形合成法の考え方に加え、長周期成分の場合と同様に断層面に空間相関をもつ不均質滑りを考えて非定常ランダム応答解析理論を適用する方法を開発した。また、過去の地震における断層の不均質滑りの空間相関に関する検討を併せて行った。 次に、ランダム応答解析理論に基づく構造物へのエネルギー入力特性の評価法として、断層の不均質滑りや不整形地盤構造の影響を理論的に考慮して1自由度系にモデル化された構造物の平均エネルギー入力スペクトル評価する方法を開発した。このエネルギースペクトルを介して、速度応答スペクトルを近似的に推定を行うことが可能となり、震源特性、伝播経路特性およびサイト特性に関する諸要素がどのように応答スペクトルに影響するかを検討するための手法が整った。 一方、仙台地域における長町-利府断層を対象とした直下型地震に対する強震動予測のための基礎検討として、微動観測に基づく仙台地域の深部地盤構造の推定に関する研究、および、長町-利府断層面の一部が震源とされる1997年9月15日の直下型地震の際に得られた仙台地域の地震動特性の検討として地震動の方向性等の検討を行った。
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