研究課題/領域番号 |
10129217
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 晋一郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70116052)
|
研究分担者 |
片岡 邦重 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40252712)
山口 和也 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80252550)
|
研究期間 (年度) |
1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | 脱窒菌 / 亜硝酸還元酵素 / 銅タンパク質 / パルスラジオリシス / 電子移動反応 / 組換体 |
研究概要 |
本研究では、l)パルスラジオリシス法を用いるタイプ1銅からタイプ2銅へのタンパク質内電子移動過程におけるpH効果 2)タイプ2銅近傍のアミノ酸残基(HisとAsp)を変換したNIRを作製し、触媒反応におけるそれら残基の役割について検討した。 1) NIRには、Alcaligenes xylosoxidans GIFU1051からの青色酵素とAchromobacter cycloclastes IAM1013からの緑色酵素が用いられた。パルスラジオリシスによるpH6付近での両酵素のタイプ1銅から2銅への電子移動の一次速度定数は、k_<ET>=1,900-2,000s^<-1>(pH6.0,25℃)で、基質が存在しない時とほぼ同じであった。両酵素のk_<ET>のpH変化は、基質の有無にかかわらずpH6付近で極大となり、pHの上昇とともに減少した。特に、基質の存在した方が減少が大きかった。タイプ2銅に結合した基質が銅から電子を受け取って生成したNO_2^<2->へのプロトン供与過程が、基質還元反応のみならず、その前過程であるタイプ1銅からタイプ2銅へのタンパク質内電子移動にも影響している考えられた。 2) 青色酵素のタイプ2銅の近傍のプロトン供与に関係していると考えられる非配位アミノ酸残基His255とAsp98を、他のアミノ酸残基に変換した変異体を作製した。そして、これらの残基の触媒反応における役割について検討したところ、いずれの変異体においても酵素活性が野生型酵素の4%以下であった。この実験結果は、この2つのアミノ酸残基が、タイプ2銅に配位した基質である亜硝酸イオンに2つのプロトンを供与していることを強く示唆している。
|