研究課題/領域番号 |
10130213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井上 順一郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (60115532)
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研究分担者 |
伊藤 博介 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00293671)
野々山 信二 山形大学, 教育学部, 助教授 (50221487)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 強磁性トンネル接合 / 磁気抵抗効果 / スピン分極率 / 熱電能効果 / ハイブリッド型トンネル接合 |
研究概要 |
強磁性トンネル接合における巨大な磁気抵抗効果の発見により、強磁性トンネル接合を磁気センサーやメモリに応用しようという研究が活発になされるようになった。しかしながら、このトンネル型磁気抵抗効果(TMR)の電子論的理解はいまだ不充分であり、物質設計の立場から電子論に基づいたトンネル伝導の基本的理解が望まれている。一方、強磁性トンネル接合の実用化の為には、そのトンネル抵抗自体をおよそ一桁低くすることが望まれている。このような背景のもとで、本研究課題では以下内容について理論的研究を行った。 1. 金属リード線の電子状態とそのスピン分極率と磁気抵抗率との関連。 2. トンネル障壁内に強磁性微粒子を埋め込んだ構造を持つハイブリッド型トンネル接合における磁気抵抗効果。 3. トンネル接合における熱電能。 本研究で明らかになった点は以下のとおりである。 ・トンネル抵抗はリード線金属におけるs-d混成に大きく影響される。 ・s-d混成によりスピン分極率の符号が左右される。 ・強磁性トンネル接合でも大きな熱電能効果が期待される。・ハイブリッド型トンネル接合のコンダクタンスの温度依存性は弱く、低温で磁気抵抗効果が増大する。
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