• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

フラーレン/ランタニド金属系による機能分子の創製

研究課題

研究課題/領域番号 10132218
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関新潟大学

研究代表者

赤阪 健  新潟大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (60089810)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードフラーレン / ランタニド金属 / スーパーアトム / 金属内包フラーレン
研究概要

ランタノイド系列の金属原子を中心金属とする金属内包フラーレンの効率的合成と抽出・分離・精製を行なった。これらの新規分子の生成は、我々の研究グループの開発してきたアーク放電装置に改良を加えたものを使用した。生成・抽出された金属内包フラーレンは、独自に開発した多段階HPLC法によって、効率良く分離・精製を行なった。ランタニド金属原子をフラーレンの炭素ケージの中に入れた金属内包フラーレンは、一種のスーパーアトムとして特徴付けることができ、空のフラーレンと同様に化学修飾できるかどうかは、極めて重要な研究課題である。空フラーレンの炭素求核試薬による化学修飾法を利用し、ランタニド金属内包フラーレンの反応性を検討した。炭素求核試薬による化学修飾は、付加体の新しい機能発現の興味と共に、フラーレン骨格そのものの性質を基本的に解明するのに非常に有効な武器となっている。予備的研究結果及び平成9年度研究成果より、La@C82は、種々の電子移動を伴う炭素求核試薬に対して、高反応性を有することが期待された。カルバニオン等の反応による官能基化したランタニド金属内包フラーレン誘導体を合成し、その電子的特性をレドックス電位、ESRスペクトルの測定を試みている。さらに、金属ドーピングによるフラーレンの電子構造の変化による新しい電子的特性の発現機構の解明を検討している。
金属内包フラーレンの安定な誘導体合成の成功は、化学修飾されたスパーアトムとしてのLiやHe疑似原子の誘導体が有機化学的に合成できることになり、今までにない新規な化学の展開が期待できる。このように、ランタニド金属原子が一個及び二個内包されたフラーレンの分子変換は、空のフラーレンにない面白い"物"をつくり、水溶性金属内包フラーレンや種々の機能性を有する高分子化金属内包フラーレン等の合成や生理活性研究へと発展させることができ、今までにない新規な化学の展開が期待できる。
ニランタニド金属内包フラーレンは、ESR不活性であり、NMRぺクトルの測定が可能である事から、NMRによる新しい情報が調べられる利点がある。このLa2@C80の構造と反応を中心に検討する。La2@C80において二個のLa原子がケージ内で回転することにより、新しい磁気モーメントが生じる可能性がある。この事を温度可変139LaNMRの測定により解明した。即ち、スピン回転による緩和過程への影響を調べ、La原子の回転を明らかにする。さらに、温度可変による磁気モーメントの発生をコントロールし、on-offスイッチ型分子デバイスへの応用を検討した。このことは、フラーレンのケージ内が真空であり、宇宙空間の場での実験を行えることを示している。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Nagase: "Recent Advances in the Structural Determination of Endohedral Metallofullerenes" J.Comput.Chem.19. 232-239 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

URL: 

公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi