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酵素的機能の発現を指向する多機能不斉触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10132235
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

笹井 宏明  大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90205831)

研究分担者 荒井 孝義  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (80272483)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードエポキシ化 / 不斉触媒 / イッテルビウム / イットリウム / 超分子
研究概要

オレフィンの触媒的不斉エボキシ化は、光学活性医薬品の合成に有用な光学活性エボキシドを得ることができることから、創薬研究において極めて魅力的な反応の一つである。しかしながら、これまで汎用性が高く実用的なα,β-不飽和ケトンの触媒的不斉エボキシ化反応の報告はなされていない。そこで、新しいイッテルビウム錯体の調製と、これを触媒とするα,β-不飽和ケトンの触媒的不斉エボキシ化反応について検討した。
不斉リガンドとして(R)-ビナフトールを選択し、Yb(O-i-Pr)_3と反応させることによりα,β-不飽和ケトンの触媒的不斉エボキシ化反応に有効な錯体調製を検討した。市販のYb(O-i-Pr)_3を用いた場合、再現性が乏しいという結果が得られたため、添加するモレキュラーシーブス4Aや、水の当量数についても精査した。その結果、乾燥したモレキュラーシーブス4Aの存在下、テトラヒド口フラン中、Yb(O-i-Pr)_3と(R)-ビナフトールを2:3の混合比で調製し、少量の水を添加すると高活性の触媒を調製できることが分かった。イッテルビウムの代わりにイットリウムを含有する触媒を調製しエボキシ化反応を行ったところ、イッテルビウム錯体とほぼ同等の不斉触媒としての機能を有することを確認した。このイットリウム触媒もNMRにおいて明瞭なピークを観測できなかったが、蒸気圧降下法による分子量測定の結果、約70000に達する分子量を持つことが分かり、非常に強く会合した超分子であることが分かった。また、cis-エノンのエボキシ化反応の場合、ビナフトールの3位にヒドロキシメチル基を導入した誘導体を用いると、cis-エボキシドが収率良く得られることも見いだした。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Watanabe, T.Arai, H.Sasai, M.Bougauchi, and M.Shibasaki: "The first catalytic enantioselective synthesis of cis-epoxyketones from cis-enones" J.Org.Chem.63. 8090-8091 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] S.Watanabe, Y.Kobayashi, T.Arai, H.Sasai, M.Bougauchi, and M.Shibasaki: "Water vs. desiccant. Improvement of Yb-BINOL complex catalyzed enantioselective epoxidation of enones" Tetrahedron Lett.39. 7353-7356 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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