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フェロセン配位子の開発と不斉炭素-炭素共有結合形成反応への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10132238
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

池田 功  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70029049)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードフェロセン配位子 / 面不斉 / 不斉アリル置換反応
研究概要

面不斉をもつフェロセン配位子はいくつかの不斉触媒反応において優れた不斉触媒活性が認められており、また工業的に利用されているという報告もある。しかしながら、C_2対称の不斉フェロセン配位子や面不斉のみをもつフェロセン配位子に関する研究はほとんど行われていない。これらの新しい形の配位子の特性を解明すべく、本研究では、キラルなアミノアルコールとフェロセンジカルポン酸から1,1′-ビス(オキサゾリニル)フェロセン1を合成し、その高選択的なジリチオ化を経る面不斉をもつC_2対称1,1′-ビス(ジフェニルホスフィノ)-2,2′-ビス(オキサゾリニル)フェロセン2の合成を行った。さらに、2のオキサゾリン基を誘導することによって面不斉のみを持つC_2対称のP,P-配位子1,1′-ビス(ジフエニルホスフィノ)-2,2′-二置換フェロセン配位子3を合成した。続いて、配位子3を用いて、1,3-ジフェニル-2-プロペニルアセテートのPd触媒不斉アリル置換反応を検討した。興味深いことに、配位子の置換基がCO_2Me,CO_2Et,CO_2i-Pr基と大きくなるにつれて、光学収率が増加することがわかった。続いて反応温度を25℃から0℃に変更すると、反応速度は大幅に減少したが、置換基がCO_2Etの場合では、94%eeという最高の光学収率を得ることができた。この結果から、不斉因子として面不斉は十分な不斉環境を与え得ることが明らかになった。一方、ヒドロキシル基をもっP,P一配位子が、この反応において高い光学収率を与えたという報告があるが、本研究でCON(CH_2)_2OHとCON(CH_2)_3OHなどヒドロキシル基を含むP,P-配位子を用いたが、より良い結果を得ることはできなかった。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 池田 功 他: "Diphenylphosphinooxazoline Ligands with a Chiral Binaphthyl Backbone for Pd-Catalyzed Allylic Alkylation" Tetrahedron Letters. 39. 4343-4346 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 池田 功 他: "Novel Chiral P,N-Ferrocene Ligands in Palladium-Catalyzed Asymmetric Allylic Alkylations" Tetrahedron : Asymmetry. 9. 3371-3380 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 池田 功 他: "Achiral and Planar Chiral Ferrocene Diols : Preparation and Complexation with Titanium(IV)" J.Organomet. Chem.574. 19-23 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 池田 功 他: "Perfect Control of Diastereomeric Complexation of C_2-Symmetric Chiral 1,1'-Bis(oxazolinyl)ferrocene Ligands" Chemistry Letters. in press. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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