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アルケンのヒドロホルミル化による精密有機合成の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10132265
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関山口東京理科大学

研究代表者

山本 經二  山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (80025999)

研究分担者 川波 由紀夫  山口東京理科大学, 基礎工学部, 助手 (50289302)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード1,1-二置換アルケン / ヒドロホルミル化 / ロジウム触媒 / ジアステレオ選択性 / 4-t-ブチルメチレンシクロヘキサン / X線結晶構造解析 / 均一系水素化
研究概要

1,1-二置換アルケンへのジアステレオ選択的ヒドロホルミル化は,α,β-不飽和アルデヒドへの炭素求核剤の共役付加に代わる合成的等価の手法となりうることを基本概念として,メタリルアルコール系の1,1-二置換型アルケンを基質とするヒドロホルミル化について,ロジウム触媒による反応条件をいろいろ検討した.嵩高いアルコールの保護基を用いても立体選択性の制御は一般に困難で,精密な有機合成に活用する方法論となり得ていないのが現状である.キラルな5,6員環の環状アリルエーテル誘導体のヒドロホルミル化でも,ジアステレオ選択性はシス:トランスが60:40とほとんど発現されない.
より基本的でアキラルな基質4-t-プチルメチレンシクロヘキサンのヒドロホルミル化を検討した.H_2/CO(1:1)60atm下,用いたロジウム錯体がRhH(CO)(PPh_3)_3あるいはRh(CO)_2(acac)+2PR_3では生成物4-t-プチルシクロへキシルアセトアルデヒドのトランス/シス生成比が65-70:35-30と低い水準であった.一方,Rh(CO)_2(acac)単独では,このジアステレオ選択性に著しい圧依存性が見られ,H_2/CO(1:1)圧が60⇒5 atmに低下するに伴って,トランス/シス生成比が85:15から92:8まで向上した.トランス体が主生成物であることは,2,4-ジニトロフェニルヒドラゾンの単結晶を得て,X線結晶構造解析で確定した.如上の特徴は,4-t.プチルメチレンシクロヘキサンのRhCI(PPh_3)_3触媒による均一系水素化が著しくシス選択的であることと対照的であり,反応機構的に解明を要する問題である.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Doi: "Palladium(0)-Catalyzed Cyclization of 6-(2-Alkenyl)-2,7-octadi-enyl Acetates with Novel Distereofacial Selection." Synlett. ♯2. 145-146 (1996)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Kawanami: "Rh(I)-Catalyzed Dehydrogenative Silylation of Divinylsilanes with Dimethylphenylsilane." Bull.Chem.Soc.Jpn.69 ♯12. 1117-1124 (1996)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Doi: "Novel Pd(0)-Catalyzed Intramolecular Reactions of Allylic Acetates with Allenic Moieties Followed by Tandem Cyclization." J.Org.Chem.61 ♯8. 2602-2603 (1996)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Doi: "Novel Pd(0)-Catalyzed Cyclization-Carbonylation of 2-Methyl-1-vinyl-5,6-heptadienyl Acetate:Total Synthesis of Iridomyrmecin." Chem.Lett.♯12. 1085-1086 (1996)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] T.Doi: "Palladium(0)-Catalyzed Domino Cyclization-Carbonylation of Alkenyl-Allenyl-Allylic Acetate." Bull.Chem.Soc.Jpn.71 ♯12. 2929-2935 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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