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ポリカルコゲニドが架橋した多核白金錯体の合成

研究課題

研究課題/領域番号 10133201
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

馬越 啓介  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20213481)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード白金錯体 / 二核錯体 / 多核錯体 / ポリカルコゲニド / イオウ / 金属硫化物 / インタエレメント / タングステン
研究概要

我々は,金属間結合を持つランタン型錯体と金属硫化物イオンとの反応に興味を持ち研究を進めており,ピリジンチオール類が架橋したランタン型二核白金錯体,[Pt^<III>_22Cl_2(5-mpyt)]と金属硫化物イオン(WS_4^<2->)とのクロロホルム中の反応から,直鎖状のS_4^<2->イオンが2つのランタン型ユニットを架橋した4核錯体,[(Cl-Pt_2(5-mpyt)_4)-S_4-(Pt_2(5-mpyt)_4Cl)]が生成することを見出している.本研究では,l)S_4架橋錯体の反応性,2)2価錯体を用いる合成ルートの検討,3)活性化アセチレンとの反応の3点に焦点を絞って研究を行った.
(1)S_4架橋錯体[{ClPt_2(5-mpyt)_4}_2S_4]のクロロホルム溶液は光に対して極めて不安定で,S_4架橋錯体が分解して[Pt_2Cl_2(5-mpyt)_4]を与える.S_4架橋錯体のジクロロメタン溶液やアセトニトリル溶液は,光に対してそれほど不安定ではないが,アセトニトリル溶液を還流するとS_4架橋は開裂し[Pt_2Cl_2(5-mPyt)_4],[Pt_2(5-mPyt)_4],S_8に不均化する.末端の軸位に塩化物イオンが配位したS_4架橋錯体に過剰の臭化物イオンを作用させると,塩化物イオンのみが臭化物イオンに置換され,架橋しているS_4^<2->は置換されない.しかし,SeCN^-イオンを過剰に作用させると,末端の塩化物イオンの他に架橋S_4^<2->も置換され[Pt_2(SeCN)_2(5-mpyt)_4]が生成する.(2)ピリジンチオール架橋二核白金(II)錯体は,クロロホルムからは遮光下でも容易に塩素原子を引き抜き3価錯体を与えるが,ジクロロメタンからの塩素原子の引き抜き反応は遮光しない場合でも極めて遅い.ところが,この2価錯体[Pt_2(5-mpyt)_4]のジクロロメタン懸濁液に遮光せずにS_8と塩化物イオンを共存させて1〜2日撹拌すると,選択的にS_4架橋錯体[{ClPt_2(5-mPyt)_4}_2S_4]が生成することがわかった.遮光下ではこの反応は進行しない.(3)diethyl acetylencdicarboxylate(EtO_2CC≡CCO_2Et)の共存下,アセトニトリル中で[Pt_<II>_2Cl_2(5-mpyt)]とWS_4^<2->との反応を行なったところ,ジチオレンの配位した二核タングステン(V)錯体が生成することを見出した.

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Keisuke Umakoshi: "Sgnthesis and Redox Properties of Amino Acid-Bridged Dinuclear Iron(II) Complexes" Bull.Chem.Soc.Jpn.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takashi Yoshimura: "Structural and Kinetic Study on the Ligand Rearrangement Reaction of 2-Aminomethylpyridine on a Di(μ-acetato)dirhodium(II) Center" Chem.Lett.(印刷中). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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