研究課題/領域番号 |
10133231
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田川 精一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (80011203)
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研究分担者 |
関 修平 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30273709)
吉田 陽一 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (50210729)
山本 幸男 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (10029902)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ポリシラン / ヘテロ元素 / ピロール / エキサイプレックス / パルスラジオリシス / ラジカルカチオン / ラジカルアニオン / 過渡吸収 |
研究概要 |
本年度の研究により、側鎖に窒素、硫黄といった4B族元素以外のへテロ原子を含む複素環状置換基、特にチオフェン・ピロール環を有するシリコン骨格高分子が合成された。これらの高分子では主鎖の電子構造が置換基により大きく影響を受ける事が示唆された。特に主鎖上の過剰電子・正孔といった電荷キャリアの挙動は、これらのへテロ環置換基によって非常に大きく影響をうけ、正・負一方のキャリアに対し選択的に局在・非局在状態を形成しうる事が明らかとなった。かかる知見は申請者らの有する電子線パルスラジオリシス法を用いて得られ、これら高分子の電子状態を解明する手法として極めて有効である事が立証された。また、ヘテロ環置換により、主鎖共役・系起因の発色団も直接影響を受け、可視光領域にも光学吸収を有する線形高分子が得られた。ポリシラン・ポリゲルマンは従来より近紫外光照射によってのみキャリアを生成するとされてきたが、可視光照射においてもキャリアを生成し得る高分子が得られている。さらに、今回導入されたピロール型の置換基は、従来の有機置換基と比較し、その化学反応性が高く、今後使用材料用途に応じ様々な修飾が可能になることが示唆された。
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