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不飽和有機ケイ素イオン-分子反応におけるd電子効果の分子論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10133232
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関奈良女子大学

研究代表者

竹内 孝江  奈良女子大学, 理学部, 助手 (80201606)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴 / ジシリン(disilyne) / 不飽和ケイ素イオン / シラシクロブタジエン / シラシクロブテン / MS / ab initio MO / イオン-分子反応
研究概要

ケイ素原子との間に多重結合をもつ化合物は不安定であるため,溶液反応では単離することが困難である。しかし,真空下でシラシクロブタンやシラシクロブタジエン誘導体をイオン化すれば,生成した分子イオンの単分子分解によって,SiC二重または三重結合をもつイオンの生成が期待される。本研究の目的は,SiC多重結合をもう不飽和ケイ素イオンを質量分析計中で生成させ,その構造と反応性を確かめることである。1-silacyclobut-3-ene誘導体をイオン化することによって,シラシクロブタジエン誘導体イオンを生成させ,そのイオンの構造をMS/MS法によって解析した。
2-adamanty1-4-tert-buty1-2-trimethylsiloxy-1,1-bis(trimethylsilyl)-1-silacyclobut-3-eneの分子イオンのMS/MSでは,TMS脱離,tert-butyl脱離,および(TMS)_2O脱離によるピークが観測された。フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FT-ICR)装置によって,m/z 330のフラグメントイオンの精密質量を測定した結果,その化学組成はC_<20>H_<34>Si_2^<+・>であり,分子イオンからの(TMS)_2O脱離によって生成したSiC二重結合をもつシラシクロブタジエン誘導体イオンであると考えられた。
イオン化室内で生成したフラグメントイオン[M-(TMS)_2O]^<+・>のみを選択し,このイオンからの分解反応を,4セクター型タンデム質量分析計およびFT-ICR装置を用いて確かめた。[M-(TMS)_2O]^<+・>からのMS/MSでは,CH_3脱離やC_3H_5脱離によるピークのほか,m/z 249にピークが観測された。FT-ICR装置を用いた精密質量測定の結果,m/z 249イオンの化学組成はC_<14>H_<25>Si_2^+であり,[TMS-SiC-Ad]にプロトン付加したイオンであると予想された。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "Unimolecular Dissociatin of Gaseous Ions in EI Mass Spectrometry" J.Mass Spectrom.Soc.Jpn.46・6. 477-482 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 木村正人: "イオンビームプロセスにおける電荷の役割" 大阪工業技術研究所報告. 392. 29-33 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "Effect of charge on ion-solid interaction at the surface of two-dimensional materials" Nucl..Instrum.Meth.Phys.Res.B. 148・1-4. 132-136 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "An ab initio molecular orbital study of the electron affinity of boron clusters" Nucl.Instrum.Meth.Phys.Res.B. (in press). (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "An Ab Initio MO Study on the Fragmentation Mechanism of Silacycloalkane Ions in Mass Spectrometry." Adv.Mass Spectrom.14. 3580-3590 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] Takae Takeuchi: "Ion/Molecule Reactions of Silene Radical Cations with Alkene Molecules in FT-ICR Mass Spectrometry" Adv.Mass Spectrom.14. 3930-3941 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 山本正夫: "質量スペクトルデータ集" 日本質量分析学会, 1940 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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