研究課題/領域番号 |
10134211
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上野 昭彦 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50091658)
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研究分担者 |
池田 博 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (70201910)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | シクロデキストリン / 蛍光 / ホスト・ゲスト / ダンシル / ビオチン / アビジン |
研究概要 |
クロモフォアで修飾したシクロデキストリン(シクロデキストリン:CD)は、多くの場合、クロモフォア部分をCDの空孔内に入れた自己包接体を形成する。しかし、ゲストと結合する際に、クロモフォアをCD空孔の内部から空孔外に追い出す。このInduced-fit挙動は、クロモフォア周辺の環境を疎水性のCD空孔から水環境に変える。クロモフォアが疎水性環境で強い蛍光を示すダンシルの場合、ゲスト包接は蛍光強度を弱くする。この蛍光強度の変化を利用してゲスト分子の存在を検出することができる。本研究ではダンシル単位を有するタンパク結合性のビオチン修飾P-CD(1)を合成し、タンパク質アビジンのビオチンへの結合がゲスト包接にいかなる効果を及ぼすか検討した。1はゲスト化合物である1-アダマンタノール添加によって蛍光ピークの強度が39.2%減少したが、アビジン存在下では4.2%の減少であった。この結果から、アビジンの存在によって蛍光性単位であるダンシルの空孔外への移動が制限されることが明らかになった。また、蛍光性単位としてダンシル、糖単位としてグルコース単位を有する修飾β-CD(2)も合成した。この場合、タンパク質であるコンカナバリンAがグルコースと結合する。現在、コンカナバリンAの2への結合が2の包接挙動にどのような影響を及ぼすか検討している。
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