研究課題/領域番号 |
10134218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯島 信司 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00168056)
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研究分担者 |
三宅 克英 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (90252254)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | Streptococcus agalactiae / きょう膜多糖 / 糖転移酵素 / グローニング / 発現 / 多糖 |
研究概要 |
本年度は、Streptococcus agalactiaeの糖転移酵素遺伝子群のクローニングをすでに取得していた3.5kbのDNA断片をもとに行い、その大部分を取得した。クローン化した約17kbの領域にはS.agalactiae type Iaの多糖の繰り返し単位であるNeuNAc2→3Ga11→4GlcNAc1→3Gal1→4Glcのうちシアル酸を除く4糖の転移酵素遺伝子が含まれていた。この領域の塩基配列をすべて決定したところ、この遺伝子群は上流側から制御遺伝子、鎖長決定に関与する遺伝子、糖転移及びポリマー化に関与する遺伝子、輸送に関する遺伝子が順に並んでいることが判明した。また制御遺伝子の上流にはトランスポゾンの存在が確認され、他のstreptococcus属の多糖合成酵素遺伝子群と同様の構造をとっていることもわかった。輸送に関与する遺伝子の下流にはシアル酸合成系遺伝子群の存在も確認された。この遺伝子群の構造からこの多糖はまずシアル酸を除いた4糖単位が合成され、ポリマー化された後でシアル酸が付加されるものと予測できる。プライマー伸長実験とRT-PCRの結果から、この遺伝子群の転写は少なくとも2つの箇所から起こっているものと考えられる。そのうちのひとつは鎖長決定遺伝子と思われるcpsCとグルコース転移酵素遺伝子(cpsD)の間であり、他はcpsRの上流である。また転写終結シグナルは今のところ確認されていない。我々はグルコース転移酵素遺伝子cpsD、ガラクトース転移酵素遺伝子(cpsF、cpsI)、GlcNAc転移酵素遺伝子(cpsH)の大腸菌での発現にも成功しており、大腸菌でオリゴ糖合成が可能であることも示している。
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