研究課題/領域番号 |
10134223
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
矢野 重信 奈良女子大学, 理学部, 教授 (60011186)
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研究分担者 |
三方 裕司 奈良女子大学, 理学部, 助手 (10252826)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 光線力学的療法 / ポルフィリン / クロリン / 光毒性 |
研究概要 |
1. 本研究では、光増感剤に高い細胞親和性を持たせ光線力学的療法(PhotodynamicTherapy,PDT)に応用することを目的として、分子中に糖分子を含む水溶性ポルフィリン・クロリンの合成とその細胞毒性の評価を行った。ポルフィリン骨格にはテトラフェニルポルフィリンを選択した。また、連結する糖分子としてN-アセチルグルコサミン、ガラクトースおよびグルコースを選択し、ポルフィリン・クロリン1分子あたり4分子あるいは8分子の糖を結合した以下のような光増感剤の合成を行い、その光照射下での殺細胞効果について検討した。 2. 目的物の合成は、水酸基を保護した糖連結ベンズアルデヒドを原料にLindseyらの方法によってポルフィリンの合成を行い、各化合物の脱保護を行って、糖連結水溶性ポルフィリンを得た。また、各ポルフィリンを還元して糖連結水溶性クロリンへと導いた。 3. 化合物のHeLa細胞に対する光毒性の評価を行った。薬剤とHeLa細胞を2時間接触させた後洗浄し、8分間光照射を行った後24時間培養した後の生存細胞数を調べ、光照射のみの時の生存細胞数を100%として化合物の光毒性を見積もった。水酸基を保護されたグルコースを連結した化合物(において、特に顕著な光毒性が観測された。興味深いことに、グルコースを結合した化合物では糖の水酸基の保護によって毒性が高まるのに対し、他の糖を有する誘導体では水酸基の保護の効果はほとんど観測されなかった。8つのグルコース単位を有し、非常に水溶性の高い誘導体はほとんど光毒性を示さなかった。以上のことより光増感剤に導入する糖の種類・水酸基の保護基の有無によって、細胞への取り込み量が変化し、光毒性に大きな影響を与えていることがわかった。現在、糖連結クロリンの光毒性について検討を行っている。
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