研究課題/領域番号 |
10134227
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
林田 修 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (20231532)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 糖クラスター / クラスター効果 / 表面プラズモン共鳴 / 薬物運搬システム / レクチン / 細胞表層モデル |
研究概要 |
1. 糖クラスターの合成 既に合成が確立しているラクトースクラスター及びマルトースクラスターに加えて、新たにセロビオース、メリビオース、イソマルトース及びオリゴ糖であるマルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、マルトヘプタオース誘導体をそれぞれ8つ有する糖クラスターの合成に成功した。 2. 溶液中から極性表面へのゲスト運搬 長鎖アルキル基を有するOctakis-typeの糖クラスターは両親媒性の性質を示し、糖クラスターはシリカゲルや石英板などの極性表面に強く吸着することが紫外可視吸収スペクトルの測定からわかった。また、蛍光性色素などのゲストが水中に存在する場合にはホスト-ゲスト複合体を形成し、複合体のまま極性表面に吸着することから、水中から極性表面への有効なゲスト運搬系を構築できることが示された。 3. リン酸化合物との相互作用 糖クラスターの糖鎖の長さが伸びるに従って、糖クラスターのリン酸関連化合物に対する結合挙動が大きく異なることを見いだした。即ち、マルトペンタオースクラスターはリポース-5'-リン酸(RP)やモノヌクレオチドであるAMPに対して、多分子を極めて強く結合することがわかった。また、ポリヌクレオチドであるPolyAとも強く相互作用することが表面プラズモン共鳴法により明らかとなった。 4. リポソームベシクルへの糖クラスターの固定化 レセプターに対する認識部位を有するリポソームとして、糖クラスターのリポソームベシクルへの固定化が容易に行えることがわかった。
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