研究課題/領域番号 |
10135207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀江 一之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10013690)
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研究分担者 |
大澤 日佐雄 株式会社ニコン, 筑波研究所, 研究員
町田 真二郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20262032)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 少数分子光化学 / 近接場走査光学顕微鏡 / 光酸発生剤 / 感酸性色素 / 酸拡散 / 蛍光イメージング |
研究概要 |
微小領域中の単一もしくは少数分子の光化学反応、特に、高効率の光化学反応を近接場走査光学顕微鏡(NSOM)などを用いて観測しようとすると、観察中にプロープ光によって光反応が起こってしまう恐れがある。それを避けるためには、照射時・観察時に用いる波長を分けて、観察時に反応を起こさないようにしなければならない。また、観察波長において光反応前後の像にコントラストが生ずることも必要である。我々は、そのような性質を備えた材料系を探索してきたが、今回、有望と思われる系を見いだした。 光酸発生剤(4-nitrobenzyl-9,10-dimethoxyanthracene-2-sulfonate;NAS)および感酸性色素(NileBlue A base;NBAb)を分散したポリマー(poly(methyl methacrylate);PMMA)フィルムを試料とした。光酸発生剤NASは、光励起により量子収率約0.5でプロトンを発生する。発生したプロトンはポリマー中を拡散して近傍の感酸性色素NBAbと反応し、カチオン型のNBA(NBA^+)を生ずる。NBAbとNBA^+では、吸収および発光波長が異なるため、照射波長を選ぶことにより両者を独立に蛍光イメージングすることが可能である。また、NASの励起波長は短波〓に存在するため、色素の励起波長では酸発生を起こさない。実際にNSOM装置を用いて酸発生に伴う色素の変化を観測した結果、局所的な光酸発生および、NBAb・NBA^+のイメージングが可能ことを確認した。
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