研究課題/領域番号 |
10135215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 啓文 京都大学, 工学研究科, 助教授 (40283626)
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研究分担者 |
堀内 俊寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (10238785)
夛田 博一 京都大学, 工学研究科, 講師 (40216974)
松重 和美 京都大学, 工学研究科, 教授 (80091362)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | NSOM / 散乱型NSOS / フォトカンチレバー / PZTカンチレバー |
研究概要 |
原子間力顕微鏡(AFM)微細加工カンチレバー上の探針を利用する散乱光検出型の近接場光学顕微鏡(NSOM)は、バッチプロセスにより再現性のあるプローブが安定に得られるだけでなく、AFMから派生する種々のプローブ顕微鏡法がNSOMにおいても同時測定できるという利点をもつ。 本年度の研究では、光検出機能を有する微細加工カンチレバー(フォトカンチレバー)を用いて、ポリカーボネートを基板とする高密度光磁気ディスクの局所的な光学的評価を行った。観察されたNSOM像には、形状の影響だけでは説明されないコントラストが見られ、材料密度の不均一等に起因する屈折率変化により引き起こされたと考えられる。さらにNSOM像は入射光の偏光方向に大きく依存することが明らかとなった。これらの像の入射光の偏光依存性は光磁気ディスクの屈折率の異方性に関連すると考えられ、今後、本研究の評価方法が光磁気ディスクの高密度化のための新しい評価法として期待される。 次に圧電性薄膜(PZT)による変位検出センサーを内蔵する新規自己検出型カンチレバー(PZTカンチレバー)を用い、新規NSOM装置を新たに開発した。近接場顕微鏡のもっとも重要な要素となる探針先端の光透過性について調べるとともに、その先端部の組成を電子プローブ微小分析装置(EDX)により分析した。その結果、先端部は実効的に開口となっており、高いS/N比を持つ信号検出が可能であることが分かった。また、この装置全体の動作性能を評価するために、エバネッセント光の探針ー試料距離依存性、光ディスク、サファイア試料の測定を行った。その結果、エバネッセント光強度が距離とともに指数関数的に減少することが確認でき、また光ディスク周期溝のNSOM像が得られた。PZTカンチレバーがNSOMプローブとして使用できることが確認された。
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