研究課題/領域番号 |
10136202
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
久保 紘 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30029904)
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研究分担者 |
安斉 浩一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40232087)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 格子力学 / 拡散型相変態 / 誘電体 / スピノーダル分解 / 無拡散型オノガ変態 / ダイナミカル行列 / 散漫散乱強度 / 微視的弾性論 |
研究概要 |
1. 理論解析: (1) 格子力学に基礎をおく範囲内で、誘電体(ZrO_2-Y_2O_3系)の拡散型構造相変態カイネティックスクの理論解析を行った。エネルギー項を化学エネルギーと歪みエネルギーに分けて解析した。誘電体の拡散型構造相変態では、原子変位に伴って分極が生ずることから、スピノーダル分解のような波長の長い分解では発散項が生ずる。これが巨視的電場を生ずる表面電荷によるものであることを証明し、分極揺らぎの理論を用いて解決した。 (2) 格子力学に基礎をおく範囲内で、金属(β-brass)の無拡散型オメガ変態をとりあげ、微視的弾性論を適用し解析解を導出した。 2. 計算による理論の検証: (1) ZrO_2-Y_2O_3系のスピノーダル分解をとりあげ、理論解析により求められた解析解を用いて定量的な計算を行った。フォノン分散関係より求めたダイナミカル行列を用いて、分解の晶壁面など、結晶学的情報を得た。従来説明できなかった2種類の分解の晶壁面([III]および[223]面)の存在が説明できるなど、実験との比較を行い理論の検証を行った。この結果は「特定領域研究〔相変態〕研究討論会-材料組織を目指した相変態の微視的機構の解明〔平成11年1月26-28日、名古屋KKR三の丸〕」で報告した。 (2) 金属(β-brass)の無拡散型オメガ変態では、微視的弾性論を用いた歪エネルギーの定量的計算から、回折散漫散乱強度と散漫散乱強度ピーク位置の、オメガ回折斑点位置からのずれを検証した。これにより不均質核生成が長周期構造を有することが立証された。
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