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セラミックスにおける相変態と相界面の電子顕微鏡内その場観察

研究課題

研究課題/領域番号 10136219
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関名古屋大学

研究代表者

黒田 光太郎  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30161798)

研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード相変態 / 相界面 / 急冷セラミックス / 透過電子顕微鏡法 / 分析電子顕微鏡法 / アモルファス相 / ムライト / アルミナ
研究概要

酸化物セラミックスの相変態においては酸素空孔の役割が大きい。本研究では、酸化物セラミックスにおける相変態を微視的レベルで観察し、とくに酸素の相変態における役割を調べ、相変態機構を解明めざした。このようなセラミックスにおいては酸素の構造空孔を介しての拡散現象が相変態影響している可能性が高いので、微視的レベルでの酸素の分析が必要になる。これらの相変態においては電顕像による微細構造の変化の観察とともに、微小領域からのエネルギー分散型X線(EDX)分析や電子エネルギー損失スペクトル(EELS)による組成や結合状態の変化を観測することが必要である。
酸化物セラミックスの相変態として、プラズマ溶射によって作成されたムライト皮膜(3Al_2O_3・2SiO_2)の相変態挙動について、詳しい電顕観察を行って調べた。急冷したムライトの熱処理前後の微細構造は結晶領域とアモルファス領域が混在しており、結晶相とアモルファス相からのEDX分析の結果から、両相では組成差がほとんどなく、アルミナ量が約68mol%であることが分かった。どちらもムライトの理論組成値よりもアルミナが過剰な組成であった。結晶相の電子回折図形では規則格子反射が観察された。
これはアルミナとシリカのモル比が2:1付近の組成で出現し、酸素空孔の規則化によって生じると考えられている〈010〉入射においては、101/2の位置にスプリットとして現れ、その間隔と組成との関係がこれまでに詳しく調べられている。これによると、観察されたスプリットはEDX分析から得られたアルミナ量から予想される間隔とよく一致していた。
1100℃で2時間の熱処理後、急冷した試料では結晶化が完了していた。その微細構造は、数μmの大きな粒径をもつムライト結晶相と多数の小傾角粒界を含むムライト結晶相から構成されていた。このふたつのタイプの結晶相は、どちらもアルミナ量が約66mol%で、熱処理前と比較しても組成は大きく変わっていなかった。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Kuroda et al.: "Interface and interphase analysis by TEM/FIB technique" Electron Microscopy 1998. 2. 631-632 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kuroda et al.: "Application of focused ion beam milling to cross-sectional TEM specimen preparation of indnstrial matenials." Thin Solid Films. 319. 92-96 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 黒田 光太郎: "集束イオンビームによる断面TEM試料作製" 電子顕微鏡基礎技術と応用1998. 93-98 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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