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マルテンサイト生成初期段階の高分解能電子顕微鏡による観察

研究課題

研究課題/領域番号 10136255
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関(財)国際科学振興財団

研究代表者

梶原 節夫  国際科学振興財団, 研究開発部, 専任研究員 (70301728)

研究分担者 小川 一行  金属材料技術研究所, 物性解析研究部, 主任研究官
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードマルテンサイト変態 / 格子像 / 構造像 / 電子顕微鏡 / 相境界
研究概要

本研究の目的は、マルテンサイトの形成初期段階を原子レベルで解明することである。特に、理論的にもまた工業材料への応用という面からも重要であるfcc⇒bcc(bct)変態過程を明らかにすることは、マルテンサイト変態の長い研究の歴史からみて最も望まれているところである。我々は、この研究において高分解能電子顕微鏡を用いて、このこと遂にに成功した。用いた試料は、Fe-9Cr-1.1C合金(重量%)でマルテンサイト(bct)の成長端近傍の高分解能電子顕微鏡像を撮影することができた。この合金のマルテンサイトは、低温でathermalなマルテンサイト変態によって形成される。(Ms=209 K)電子線を、[101]_rおよび[111]_b方向に平行に入射させ、これらの方向の原子列を観察した。
このような構造像観察から推定されるマルテンサイトの形成過程は、次のようなものである。まず均一な歪みができ,つぎに中間的な格子をとり、最終的にはbctマルテンサイトに変態する。 この格子変形の過程の特徴は両相で平行関係にある(111^^-)_rと(101^^-)_bとの面が全く乱れていないということである。 マルテンサイトの核の形は[101]_r(//[111]_b)方向に著しく長い飛行機の翼のようなものであると推論される。その翼の形のマルテンサイト核の大きさは幅((111)_r面に沿っての長さ)は約8nmでその高さは約2nmであるのに対して、その長さは20nm以上である。この実験で得られたもう一つの重要な結論は、最近我々が見いだしたfcc/bccの相界面近傍でのfcc:⇒bcc変態における連続的な遷移構造がマルテンサイトの核生成の段階でも形成されていることを示したことである。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梶原節夫、小川一行: "High-resolution Electron Microscopy of the Austenite. Martensite and the Austenite-Bainite Interfaces in Fe-based Alloys" Int.Conf.on Solid-Solid Phase Transformation. 発表予定. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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