研究課題/領域番号 |
10138207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
南 不二雄 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30200083)
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研究分担者 |
黒田 隆 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00272659)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | フェムト秒光パルス / スピン / 顕微分光 / 量子ドット / 磁性半導体 / レーザー分光 / 量子ビート / 励起緩和 |
研究概要 |
磁性イオンを含む半導体においては局在磁性イオンと電子、正孔間の大きな交換相互作用により、巨大ファラデー効果などのスピンが関係した興味ある現象が観測できる。母体の半導体の次元を下げて量子井戸構造や量子箱構造を取らせたときにく量子閉じ込め効果により電子、正孔が磁性イオン間の相互作用がどのように変化し、かつ電子、正孔のダイナミックスに影響するかに興味を持って研究を行なった。まず磁性イオンを含まない低次元半導体の電子構造及びそのダイナミックスをフォトンエコー法などのフェムト秒レーザー分光法を用いて調べた。その結果、層状半導体GaSeやCuCl量子点中の励起子ダイナミックスを明らかにした。次に、より直接的に電子、正孔が磁性イオン間の相互作用を調べる方法として有望であると思えるフェムト秒光パルスを用いた2パルス干渉法およびスピン量子ビート法の開発も試み、実際にZnSe、GaSe、GaMnAs中の励起緩和過程の研究にこれらの方法を使用した。特にGaSeでは、励起子が磁場の周りを歳差運動する現象(スピン量子ビート現象)がきれいに観測できており、ビートの周期から求めたGaSeの励起子のg因子の値は磁気2色性の実験の報告値と良い一致を示している。この方法がスピンダイナミックスと研究する有力な方法であることが判明した。さらに、顕微分光法を用いて、CdTc量子点の単一ドットからの発光の観測も試みた。励起スポットを小さくしていくと、発光スペクトルには数多くの鋭いピークが観測さた。特に、低エネルギー側では個々の単一量子ドットからの発光に対応する鋭いピークが1つ1つ明確に分離して観測できた。さらに、この量子ドットからの発光線のスペクトル幅は温度の上昇とともに広がっていく様子が観測された。この広がりにより、量子ドット中の励起緩和過程を研究中である。
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