研究課題/領域番号 |
10140208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
菅本 晶夫 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70132686)
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研究分担者 |
稲見 武夫 中央大学, 理工学部, 教授 (20012487)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | CP非対称性 / バリオン非対称性 / Bメソン / Wの3点関数 / 超対称性模型 / HERAアノマリー / 光子-光子衝突型加速器 / ベクトルライフ・クォーク模型 |
研究概要 |
トップクォークやBメソンの部分崩壊幅に現れるCP非対称性を研究した。 トップクォークの場合、標準的な崩壊モードt→b+Wに現れるCP非対称性の大きさは、超対称性模型の場合に0.001程度になる可能性があり、LHC等の次期ハドロン加速器実験で観測できるかもしれない。Bメソンの場合には、放射崩壊B→Xs+γに、最大0.1程度の非対称性が起こる可能性があり、これはBファクトリーで十分測定できる値である。 更に、B→π+η^1過程を用いると、非常に大きなCPの破れが直接観測される可能性が判明した。 拡張された標準模型がWWZ3点相互作用に及ぼす影響を調べた。3点結合でCPを破るものは、標準模型では高次補正にのみ現れ、近い将来の実験においては観測不可能であるが、超対称性模型およびベクトルライク・クォークの場合には如何であるかを調べた。超対称性模型の場合には、WWZに現れるCPを破る結合は1ループグラフから生じるので、近い将来の電子・陽電子散乱実験で検出が可能な程に大きい値であった。一方、ベクトルライク・クォーク模型の場合は、超対称性模型に比べて残念ながら小さな値であった。 次に、「HERAアノマリー」の理論的解析を行った。この現象を、R-パリティーを破る超対称性模型のスカラートップ粒子の生成で説明するシナリオを、Tevatron実験と原子を用いたパリティーの破れの実験の双方から、より強い制限を付けた。 更に、光子-光子衝突型加速器の物理を研究した。光子-光子衝突で中間状態で生成される、超対称性模型の重い方のスカラー・ヒッグス粒子と偽スカラー・ヒッグス粒子の干渉効果を、2つの粒子の質量が近い場合に調べた。
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