研究課題/領域番号 |
10140212
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
植松 恒夫 京都大学, 総合人間学部, 教授 (80093194)
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研究分担者 |
松田 哲 京都大学, 総合人間学部, 教授 (60025476)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 超対称性 / 自発的破れ / 超対称統一理論 / 超共形代数 / 有効相互作用 / 南部ゴールドストン粒子 / Super multiplet / 部分的破れ |
研究概要 |
本研究計画は、超対称統一理論における超対称性の破れ、特に超対称性が部分的に破れる際の有効相互作用について、その低エネルギーでの振る舞いに焦点を当てて解析し、標準理論を越える現実的な模型を探ることを目的とする。当該研究計画の実行年度である平成10年度は、4次元超対称性がN=2からN=1へ破れる際の様々な側面を平成9年度までの研究成果に基づいて探求した。特に、N=2超共形対称性が、N=1超共形対称性またはN=1超ポアンカレ対称性に自発的に破れる場合について非線形実現の方法を用いてN=1のsupermultipletをなす南部・ゴールドストン粒子間の有効相互作用を調べた。この研究成果は、学術論文として発表した(Phys.Lett.B420(1998)69-76)。また口頭では、平成10年7月に広島大学理学部において「N=2超対称性の部分的破れと非線形実現」と題してセミナーを行った(植松)。またAdS空間でのN=2の部分的破れとその有効相互作用についても解析中である。また4次元の理論と対応する2次元N=4およびN=2の超共形代数との関連も目下探求中である(松田)。このようにして得られた有効理論に基づいて、標準模型を越える超対称標準理論について、超対称性のダイナミカルな破れと双対性との関係、さらにCP不変性、共形不変性等他の対称性に及ぼされる効果等の諸問題を今後包括的に検討したい。本計画の実施において、国内各地とりわけ、東大・広大・金沢大などの関連する分野の研究者との討論・研究交流が有益・不可欠であった。尚、予算執行としては旅費の他、資料整理ための謝金、数式処理に必要な計算機やプリンタ等の周辺機器を購入した。
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