研究課題/領域番号 |
10140228
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
久野 良孝 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30170020)
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研究分担者 |
下村 浩一郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研所, 助手 (60242103)
澤田 真也 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研所, 助手 (70311123)
青木 正治 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (80290849)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | レプトン / レプトンフレイバー数非保存 / ミューオン / ファイバー / 高事象計数率 / 光量 / 光減衰長 |
研究概要 |
レプトンフレイバー数非保存を探索する実験は、標準理論を超えた新しい理論(特に超対称性理論など)を探すうえで非常に重要であると考えられている。特に、探索に利用できる粒子の総量が非常に多いことにより、ミューオンにおいて盛んに行われている。たとえば、その崩壊分岐比の上限値は、μ→eγ崩壊では4.9×10^<-11>であり、μ+A→e+A転換では6×10^<-13>、μ→eee崩壊では1×10^<-12>である。超対称性大統一理論は、これらの値の一桁または二桁低い値を予言しており、実験で到達可能であるということで関心を集めている。実験感度をあげるためにはさらに多くのミューオンビームを使って高事象計数率で実験することが必要であるが、従来のマルチワイアーチェンバーなどが安定に長時間動作するかどうかという事が問題となる。そこで、本研究では、放射線損傷の少ないプラスチイック・シンチレーチィング・ファイバーを使って新しい測定器を検討する。局所的な計数率を低くしておく必要があるので、測定器が比較的大型化する必要がある。そこで、ファイバーの光減衰長が(光量とともに)重要な検討事項となる。この研究では、幾種類かのプラスチィック・シンチレーチィング・ファイバーに対して、光量とか光減衰長などを測定した。たとえば、Bicron社のBCF-10では、光電子倍増管から200cm離れたところで、約2光電子(photoelectron)/MeVの光量、減衰長は約3mであった。また、クラレ社のSCSF-36では、約5光電子(photoelectron)/MeV、減衰長は約2mであり、SCSF-81では、約4光電子(photoelcctron)/McVの光量、減衰長は約2mであった。このように、一般的に光量が多い場合は、減衰長が短くなる傾向がある。これらの値をもとにして、実験装置の設計をする準備ができた。
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