研究課題/領域番号 |
10141224
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
桑原 正章 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (40035978)
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研究分担者 |
畑 俊充 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
渡辺 隆司 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (80201200)
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (00135609)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | オイルパーム / ゼロエミッション / パルプ / 爆砕 / 焼結炭 / ファイバーボード / キシロース / セメントボード |
研究概要 |
パームオイル製造過程で発生する廃棄物の年間発生量をマレーシアについて調査した。その結果、主要な廃棄物として植林地ではトランク(樹幹部)が7x10^6トン、フロンド(剪定葉)が18x10^6トン、また、搾油工場では空果房(EFB)が2x10^6トン発生することがわかった。 まず、成分分析と前処理による成分分離を試みた。いずれの廃棄物においてもリグニン含量は木質よりも低く、ホロセルロース含量は木質よりも高い値を示した。一方、フロンドやトランクにおいてはアルカリ抽出分の含量が高く(10-12%)、このうちの80%がキシロースであった。これはこれらの廃棄物がキシリトールのような甘味料の生産原料となることを示している。また、空果房からは、水蒸気爆砕や常圧プロピレングリコール処理によりセルロースが容易に分離でき、パルプ製造が可能であることが示された。 次いで、フロンドを原料として建築部材用のセメントボードの製造を試みた。セメントペーストに種々の硬化促進剤を加えて水和反応の経時的変化を追跡した。その結果、塩化マグネシウム7.5%、炭酸水素ナトリウム15%が最適の混合条件であった。また、得られたセメントボードは市販の木片セメントボードよりも2倍の曲げ強度を示した。 さらに、フロンドの炭化物から焼結炭を調製した。電子顕微鏡観察により焼結炭には黒鉛構造が観察され、面間隔のピークも黒炭に近かった。触媒担体や耐熱材などへの利用が可能である。 以上の試験を総合することにより、パームオイル製造工程におけるゼロエミッション化のスキームが提案できた。また、このスキームは木質材料製造過程にも適用できると考えられる。
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