研究課題/領域番号 |
10141229
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小野 芳朗 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (50152541)
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研究分担者 |
綾野 克紀 岡山大学, 環境理工学部, 講師 (10212581)
河原 長美 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (90093228)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 建設材料 / コンクリート再生材 / 再生骨材 / 滅失建築物 / セメント / 安全性 / バージン材 |
研究概要 |
建設材料のゼロエミ化の可能性を図るために、他産業からの廃棄物の受け入れ、建設材料自身の再生化、その環境中での安全性を目標に研究を展開してきた。本年度の主眼は、1) 循環モデル構築のための建設廃棄物発生量の把握、2) コンクリート再生材の性能向上性の検討、3) セメント材料となる焼却灰の溶出成分の安全性に焦点を当て検討した。産業廃棄物の5割を占める建設廃棄物のリサイクルの推進が図られているが、その発生量に実態が把握しきれていない。様々な材質が混入していることが原因である。建築統計年報より新築時の、住宅統計年鑑より滅失建築物の推計を行い、これに建築物に使用される材質を乗じることにより発生量を推計した。その滅失の内訳は、木造住宅で瓦礫類700万、硝子・陶器くず700万、木くず400万、金属くず100万ton/年となった。このような統計が非木造、長屋、共同住宅に関して計算できた。セメントの材料に検討されている廃棄物焼却灰の数カ所のものに関して環境庁告示46号溶出によりODSカラム吸着成分をumu-testで遺伝毒性活性を調べた。一部の焼却灰には陽性対照の1/2程度の強いニトロ誘導体由来の毒性が見られ、こうした材料をセメントに使い、それらの用途が海水中など水環境に適用される場合には溶出防止の措置が必要なことを示した。コンクリートを再生する一つの方法として、骨材を作り再生材として利用する方途を検討した。再生骨材を用いたコンクリートの耐久性を検討した。再生骨材を用いたコンクリートの耐久性は、バージン材を用いたものに比べて20%程度であり、著しく劣ることが分かる。ここに10%程度含まれる0.15mm以下の再生骨材を石灰石砕砂で置き換えることによって、その耐久性は著しく改善されることがわかった。
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