研究課題/領域番号 |
10142103
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小田 俊理 東京工業大学, 量子効果エレクトロニクス研究センター, 教授 (50126314)
|
研究分担者 |
後藤 俊成 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (70017333)
寺島 孝仁 京都大学, 化学研究所, 助教授 (40252506)
小林 猛 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (80153617)
道上 修 岩手大学, 工学部, 教授 (90261461)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
116,000千円 (直接経費: 116,000千円)
2000年度: 33,300千円 (直接経費: 33,300千円)
1999年度: 37,800千円 (直接経費: 37,800千円)
1998年度: 44,900千円 (直接経費: 44,900千円)
|
キーワード | 酸化物超伝導体 / MOCVD法 / 分光エリプソメトリ / オーロラパルスレーザ法 / 磁性体 / 超伝導接合 / サファイアバイクリスタル / 大型サファイア基板 / 平面型固有ジョセフソン素子 / その場結晶成長観察 / エクリプスオーロラPLD |
研究概要 |
本研究班のミッションは、ボルテックス薄膜プロセスの高度化である。MOCVD、レーザーアブレーション(PLD)、スパッタなど多角的な方法で高品質酸化膜薄膜結晶成長に取り組んだ。MOCVD法は高い生産性が期待できる方法であるが、原料供給の再現性や表面析出物の形成などの問題点が多かった。超音波セルによる原料濃度モニターと分光エリプソメトリによる結晶成長その場観察を導入することにより、特性や組成の再現性は飛躍的に向上した。酸素拡散により表面・界面の超伝導特性が劣化する問題に対しては、Ga添加が有望であることが提案された。PLD成長酸化物薄膜中にトラップが10^<19>/cm^3を越える密度で発生していることが判明した。良質の高温超伝導積層薄膜を得るためにプルームを制御できる新しいPLD法(オーロラ法)を開発し、その機構解明と応用について検討した。オーロラ効果は磁界によるミラー現象に基づくことが判明した。エピの低温化に成果が得られた。レーザーアブレーション法を用いてBi-Sr-Ca-Cu-O系およびSr(Ca)-Cu-O系について薄膜として成長可能な相関係について検討し、Bi-2212、Bi-2201、無限層構造、梯子型構造を持つ単相かつ結晶性に優れたエピタキシャル薄膜を作製することに成功した。スパッタ法によれば、LSGO基板上にc軸が面内で一方向に揃ったa軸配向YBCO膜の成長が可能になり、その薄膜を加工した素子の特性から平面型固有ジョセフソン素子の可能性が示された。集積化や外部回路への結合が容易であり、高出力高周波デバイスやジョセフソンメーザへの応用が期待できる。さらに、サファイア基板にバッファ層を設けて高品質YBCO膜を形成する技術も確立し、大面積超伝導基板への道を開いた。
|