研究課題/領域番号 |
10144102
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北工業大学 (1999-2000) 東北大学 (1998) |
研究代表者 |
田中 正之 東北工業大学, 工学部, 教授 (90004340)
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研究分担者 |
富永 健 東京大学, 名誉教授 (50011531)
田中 郁三 根津育英会, 武蔵学園, 学園長 (80016005)
浅井 富雄 東京大学, 名誉教授 (80025288)
村松 久史 名城大学, 理工学部, 教授 (40200307)
廣田 榮治 総合大学院大学, 学長 (30011464)
半田 暢彦 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00022559)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
41,000千円 (直接経費: 41,000千円)
2000年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
1999年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1998年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | 対流圏化学 / 大気微量成分 / 対流圏オゾン / 窒素酸化物 / 硫黄酸化物 / 温室効果ガス / エアロゾル / 対流圏ハロゲン化学 / グローバルダイナミクス / オゾン収支 / 温室効果気体 / ハロゲン化学 / 物質循環 / 対流圏 / オゾン / ハロゲン / 地球環境 |
研究概要 |
平成12年度は、文部学省科学研究費補助金特定領域研究(A)「対流圏化学グローバルダイナミクス」3ケ年計画の最終年度にあたる。この研究は、オゾン及びその前駆気体、二酸化炭素等の温室効果ガス、エアロゾルとその関連気体、ハロゲン化合物など、地球環境問題と関連して重要な役割を果たしている大気成分の地球表層における循環を、グローバルな視点から定量的に把握して地球環境問題の解決に寄与すると同時に、真に定量的な近代科学としての「対流圏化学」の創成に貢献することを目的として組織された。この観点から、対流圏光化学とオゾンの収支(A01),温室効果気体の変動と循環のダイナミクス(A02),アジア・太平洋でのエアロゾルの変動と放射への影響(A03),対流圏におけるハロゲンの化学と循環(A04)の4計画研究課題を設定し、関連の公募研究と一体となって鋭意研究を進めてきた。総括班においては、2回の班会議を開催して最終年度としての全体の研究計画の立案・調整と成果の取りまとめ方針の検討を行った。また、ニュースレターNo.6,No.7を発行して広く関係者に配付し、平成13年度の研究計画の周知を図るとともに研究成果速報を行った。さらに平成13年1月16〜17日に北海道大学低温科学研究所においてシンポムを開催し、3年間の成果の発表とそれに関する討論を行った。その成果は平成12年度文部科学省科学研究費補助金特定領域研究(A)(1)研究成果報告書「対流圏化学グローバルダイナミクス」として取りまとめた。 この研究により対流圏化学の詣問題に関する理解がこの3年間に大きく改善されたことは疑いの余地はないが、所期の目的から見てなお残された多くの問題があることも総括班の討論を通して明らかになった。対流圏は放出・吸収源が複雑に分布する地球表面と直に接しているため、時間的・空間的に極めて不均質であり、データの代表性に大きな制約があり、加えて対流圏での化学種の放出・輸送・変質・吸収の循環プロセスが著しく複雑であるため、本研究で広域的・組織的な観測研究が鋭意行われたにも関わらず、なお多くの対流圏化学種について、そのグローバルな収支の真に定量的な把握には至っていないと言わざるを得ない。とはいえ問題解決に不可欠な多くの過程とそれらのメカニズムについて確かな手掛かりがえられている。この状況を踏まえて次なるステップとして進めるべき研究の方向性も明らかにした。
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