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化学増幅法を利用した大気中ペルオキシラジカルの計測

研究課題

研究課題/領域番号 10144216
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関大阪府立大学

研究代表者

坂東 博  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80124353)

研究分担者 竹中 規訓  大阪府立大学, 工学部, 助手 (70236488)
研究期間 (年度) 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードペルオキシ・ラジカル / ヒドロペルオキシ・ラジカル / 大気光化学 / 化学増幅法 / 二酸化窒素 / ルミノール化学発光 / 大気ラジカル計測 / 夜間ラジカル源
研究概要

大気中のペルオキシラジカル(HO_2+RO_2、R=アルキル基等)は、炭化水素-HOx-NOxの連鎖反応サイクルを通して大気光化学反応系を駆動する重要な反応中間体である。本研究課題では測定系に吸引された試料大気に高濃度のCOとNOを添加し、一定条件下のHOx+NOx+CO連鎖反応サイクルで生産・蓄積するNO_2の量を測定することにより元の大気中のペルオキシラジカルの濃度を求める「化学増幅法」反応装置を作製し、目的の測定を行った。増幅されたNO_2の測定には従来から知られているルミノールとの化学発光法を使って実環境試料を対象に測定を行った。また、新しい技術として大気中に共存する他の酸化剤の妨害を受けない高選択性カップリング反応を利用した蛍光法によるNO_2検出技術の開発も平行して試みた。
実環境大気に測定は(1)島根県隠岐島後国設隠岐酸性雨測定局(期間:98/7/22〜8/10)、(2)大阪府堺市大阪府立大工学部建物屋上(期間:98/9/10〜10/30)で行った。(1)は離島で人為影響の少ない遠隔地の代表的大気、(2)は都市域の典型的な汚染大気が測定対象である。(1)ではペルオキシラジカル濃度は太陽光強度と良い相関を示し、晴れた日の日中正午頃に最大濃度30-40ppt程度を示し、大気中ラジカルが光化学的に生成しているという従来の説を支持する結果を与えた。これに対して、(2)の測定では、日中13-14時頃に最大濃度20-30pptを示す点は(1)と同じであるが、日没後19-20時頃になってもラジカル濃度は10-20ppt近くも維持され、光化学的な発生とは違うラジカル発生機構が存在することが明らかになった。他汚染物質との相関から、この発生にはオゾン+オレフィンあるいは、NO_3ラジカル+オレフィン反応が関与している可能性が示唆された。
新しいNO_2検出法開発として、3-aminonaphthalene-1,5-disulphonic acid(C-acid)を蛍光試薬とする系について、その蛍光スペクトル、強度分布、亜硝酸との蛍光体形成反応の条件等、基礎的な検討を行った。実用上の問題として、NO_2の溶液への取り込みの効率を高める必要があることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 村上真二、竹中規訓、坂東博他: "大気中における夜間のペルオキシラジカル(HO_22+RO_2)の測定" 第9回大気化学シンポジウム講演集. Vol.9印刷中. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] H.Bandow: "NOx^* in the Pacific Rim Region" Proc.Internat'l.Symp.Tropospheric Ozone in East Asia and Its Potential Impact on Vegetation. in print. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] I.Watanabe,H.Bandow et al.,(分担執筆): "Nitrogen,the Confer-N-s,First International Nitrogen Conference 1998" K.W.Van der Hoek,et al.Eds.,Elsevier Science Ltd., 253-261 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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