研究課題/領域番号 |
10145103
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小林 猛 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10043324)
|
研究分担者 |
園田 昇 関西大学, 工学部, 教授 (20083983)
吉田 善一 京都大学, 名誉教授 (60025814)
野依 良治 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (50022554)
宮田 清蔵 (宮田 省蔵) 東京農工大学, 学長 (90015066)
相澤 益男 東京工業大学, 学長 (00016742)
本多 裕之 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70209328)
田中 渥夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (80026088)
松永 是 東京農工大学, 工学部, 教授 (10134834)
今中 忠行 京都大学, 工学研究科, 教授 (30029219)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
60,400千円 (直接経費: 60,400千円)
2001年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 21,500千円 (直接経費: 21,500千円)
1999年度: 18,700千円 (直接経費: 18,700千円)
1998年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
|
キーワード | バイオターゲティング / セルフアセンブリー / 細胞表層工学 / ターゲティング素子 / ナノスフェア / 生体分子 / ダブルターゲティング / 標的指向性 / 生体分子認識 / 生体分子アーキテクチャー / 細胞表層デザイン / 標的分子デザイン / ターゲティング / 生体分子デザイン / バイオ標識 / 標的化 |
研究概要 |
細胞同士がどのようにしてお互いを認識し合って、ある時は協調しあい、ある時は殺し合うのかは、自然界における生存競争に直接影響するので、非常にシビアなものである。このような細胞同士の認識には、自己を主張する分子の存在と、その分子の提示および放出を通した相手細胞へのターゲッティング機構が働いている。平成10年度から平成12年度まで続いた特定領域研究(A)「バイオターゲティングのための生体分子デザイン」の成果をまとめる研究を行った。本研究領域では、このターゲティング機能を化学的視点からとらえ、ナノスケールで精密に設計できる標的指向性材料を創製し、標的指向性を効果的に発揮する工学的システムの構築を目指し、平成10年度から平成12年度まで(総括班としては成果の取りまとめのために平成13年度まで)研究した。総括班としては、班内のみならず班と班との間の情報伝達がスムースに行えるような仕組みとしてホームページの積極的な活用と、経費的な支援を図った。また、特定領域研究の本来の目的である実用化を常に念頭において研究してもらうように、実用化に近い研究を班員全体に紹介するシステムを構築した。具体的な研究としては、(1)生体分子の分子認識機構の解明とターゲティング素子としての再構築、(2)生体分子の有するセルフアセンブリー機能を利用したターゲティング素子のナノスフェア表面への構築、(3)生物細胞や人工細胞の表層へのターゲティング素子の結合、(4)より高度な機能を持つターゲティング原理の開発やダブルターゲティング能を有する分子システムの工学的構築、に焦点を当て、既存の性能をはるかに凌駕する新規なターゲティング素子材料の創製とそのシステムデザインを研究した。 この研究を実施した結果、多くの基礎研究の成果が国際的な雑誌(Science, Nature Biotechnologyなど)に発表され、また、多くの実用化に向けた成果も得られた。以下は、その一例である。 1)超好熱始原菌由来のDNA polymeraseを高機能のPCR用酵素として商品化(東洋紡績から) 2)新規脂質リポソームを用いた悪性リンパ腫の治療法の提案(臨床治験開始) 3)抗体をアセンブリーしたナノ磁性微粒子による糖尿病自動検査システムの開発(ベンチャー企業を設立し、商品化を検討) 4)酵母細胞の表層の改良と澱粉を直接利用してアルコールに変換する酵母の育種(ベンチャー企業を設立し、実用化を検討中)
|