研究課題/領域番号 |
10145208
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
春日井 昇平 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (70161049)
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研究分担者 |
宮本 謙一 金沢大学, 薬学部, 教授 (30100514)
飯村 忠浩 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20282775)
大井田 新一郎 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (10114745)
藤沢 隆一 北海道大学, 歯学部, 助手 (40190029)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 骨 / ハイドロキシアパタイト / 薬物輸送法 / 酸性ペプチド / 骨粗鬆症 |
研究概要 |
骨組織に選択的に薬物を輸送することが可能となれば、骨疾患に対する薬物治療の大きな前進を期待することができる。ハイドロキシアパタイト(HA)は硬組織(骨・歯)以外の組織には存在しないことから、薬物にHA選択性を持たせることにより骨組織に薬物を選択的に輸送することが可能となる。そこで、酸性アミノ酸が繰り返し配列した小ペプチドを、骨組織への薬物の選択的輸送法のキャリアーとして用いる可能性について検討した。Aspの6回繰り返し配列(Asp)_6にfluorescein(FITC)を結合させた(Asp)_6-(FITC)を作製し、HAに対する結合試験おこなった。(Asp)_6-FITCは全身投与すると骨組織に沈着することが知られているテトラサイクリン・カルセインと同程度にHAに結合したが、FITCはHAに結合しなかった。(Asp)_6-FITCをラットに投与し血中濃度を測定したところ、(Asp)_6-FITCの血中濃度の急速な減少が観察された。(Asp)_6-FITCを投与したラットの骨および歯の研摩標本を作製し、共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、骨および歯に明瞭な蛍光標識線が見られたが、その他の組織においては蛍光が観察されなかった。一方、FITCを投与したラットにおいてはどの組織においても蛍光は観察されなかった。(Asp)_6-FITCを投与すると、24時間後にFITCの約95%尿中に排泄され約2%が骨に蓄積した。(AsP)_6-FITCを投与したマウスの大腿骨において、骨に蓄積したFITCの生物学的半減期は約14日であった。骨組織に作用を示す種々の薬物を(Asp)_6により修飾したところ、これらの薬物のHA親和性が増大した。これらの結果より(Asp)_6は骨組織への選択的薬物輸送法のためのキャリアーとして有効であることが示唆された。今後は、骨減少症の動物モデルを用いて、(Asp)_6により修飾した薬物の治療効果について検討する予定である。
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