研究課題/領域番号 |
10145213
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
海野 肇 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (10087471)
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研究分担者 |
〓 新会 横浜国立大学, 工学部, 講師 (10242306)
丹治 保典 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00282848)
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研究期間 (年度) |
1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | レクチン / カルス / タバコ細胞 / 分泌 |
研究概要 |
大麦レクチンの全領域をコードする遺伝子断片、及び液胞ターゲティングシグナルであるCTPP領域を欠失した遺伝子断片をPCR法により増幅後、バイナリーベクター(pBI121)ヘクローニングしそれぞれpBI/BL,pBI/ΔCTPPと命名した.また、大麦レクチンのシグナルペプチド配列をコードする遺伝子領域をPCR法により増幅後、pBI121に含まれるGUSをコードする領域の上流へ挿入し、pBI/sp-GUSと命名した.それぞれの発現ベクターは大腸菌JM109で複製後、常法により精製しアグロバクテリウムを介しタバコ細胞へ導入した.選択培地を含むプレート当たり、それぞれ数十の形質転換体タバコカルス塊が得られた.それらのカルス塊を新たなプレートに移し、さらに2〜3週間培養後、液体培養を開始した. 液体培養を開始してから約3週間後にタバコカルスを回収し、培養液上清、細胞の可溶性画分・不溶性画分にそれぞれ分け、免疫蛍光法によりレクチンの検出を試みた.選択培地で増殖したカルスであるにも関わらずほとんどのカルスはレクチンを産生していなかった.唯一、pBI/ΔCTPP由来のカルスからレクチン特異的フラグメントが細胞の可溶性画分に検出された.しかし、培養上清中へ分泌されたレクチンは極微量であった. 現在までに実験手法の第一段階を確立したが、この方法を実用段階へ進めるためにはさらに多くの組換体カルスからタンパク質発現量の多い植物体を選択し、遺伝子工学的手法および培養工学的観点からタンパク質の分泌機構を解析すると共に、その最適化を図る必要がある.
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